YOU0824 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
名作の予感しかしない
3つの作品が頭に浮かんだ
①『神のみぞ知る世界』
②『俺の青春ラブコメはやはりまちがっている。』
③『弱キャラ友崎くん』
詳細な恋愛や対人の分析描写はすべてに共通している。
恋愛に特化すれば『神セカ』、
透徹した人間関係なら『俺ガイル』、
風紀委員長・四ノ宮凛の黒タイツも雪ノ下雪乃的だし。
弱者的視点をすくい上げる点は『友崎くん』。
もう一つあげるなら、
『ひげを剃る、そして女子高生を拾う。』。
情感ある雰囲気が印象的だった。
似た空気を感じる。
ちなみに石原夏織がどちらにも出ている。
本作は、「現実主義者」というだけあって、
冷静な人間観察と繊細な関係性が秀逸だ。
主人公のせいで夏川が友人を作る機会を失したと
指摘する芦田。
崇高で正論すぎて図らずも忌避される風紀委員長、
「風紀委員長という立場の人間に名前を憶えられても
面倒な予感しかしなかったので反射的にクラスメートの
名前を答えてしまいました」
と本音と弁明を同時に語る主人公。
稲富ゆゆの偽善を深層レベルで突く主人公と
その不穏を察する稲富。
「…成る程な」と答える清廉な四ノ宮。
考察に値するシーンが続く。
夏川の不安気な面持ちも含蓄ある。
第2話、稲富が三角チョコパイを「ごめんなさい」
するシーンには驚いた(原作にもない)。
ここは普通に受け取ればすむところ。
芸が細やかだ。
会話のやり取りもいい。
「真面目で勤勉な村人ですよ」
「ここ市内だけど」
生徒会花輪先輩のツッコミ。
「俺レベル足りないんだけど」
「夏川さん家ち別にダンジョンじゃねぇから…」
これはサッカー部の佐々木。
素晴らしい。
「夏服を薄着って言うのやめてくんない?」
(第3話のサブタイトル)
サブタイトルの抜け感もおしゃれ。
それはそうと、モブ顔が描いてなかったり、
背景が止まっていたり、絵は結構手抜かれてる。
(『異世界転生エージェントのエーコさん』か)