wkr さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
アニメ本編とは打って変わって
面白かった!!
最初にモチマッヅイ側の短編がありました。チョイちゃん可愛いです(名前ずっとジョイちゃんだと思ってた...)。普通に面白いw でもアニメ本編であんなに登場させてたのに映画ではこれだけなんですよね。
そして映画本編、アニメ本編と違ってキャラが魅力的です。アニメ本編ではどれも個性が弱く薄っぺらいキャラでしたが、とても魅力的なキャラに仕上がっています。それはキャラ描写が本編と違って味のあるシーンになっているからです。メイン2人の掘り下げや感情、心情の変化に至る過程がしっかり描かれてるからこそ感情移入できるほどの魅力が生まれています。
内容はたまこラブストーリー、タイトルのまんま。この作品は起承転結がはっきりしていました
↓本編の内容そのまま載ってるので注意
{netabare}起承転結の起、アニメ本編のたまこ父の歌が流れつつメイン2人の回想シーン。
2人の関係性が描かれます。導入としては良い出来です。ここは京アニの神作画も相まって期待感が煽られました。結果論ですが、その期待感も無駄じゃありませんでした
起承転結の承。ある日、思い立ったもち蔵はたまこに告白をする。
告白シーンが意外と早くて驚きました。そして赤面するたまこ、あれこんな可愛かったっけ?と。その後の走るシーンの演出もすごく良い。告白の後、たまこはしばらく狼狽えていますw その様子がとても可愛らしいです。本編と違ってキャラ描写がしっかりしてるからこそ作画頼りではない、キャラそのものとしての可愛さが出せていました。アニメ本編のキャラの薄さは何だったのかと。変わらないと思っていた関係性の変化が甘酸っぱく描かれてました。
起承転結の転、たまこはもち蔵のことが好きだったと気づく。
色々あるんですが、この辺りで何が描きたいのかはっきりしてきます。この作品は、たまこが今まで持っていた漠然としたものが明確になっていく物語だと。
でも一つ、返事すると決心するシーンは、母が返事をしていたから私も!ってことなのかな?そこはよくわからなかったです。
起承転結の結、たまこがついに返事を返す。
{netabare}「もち蔵...大好き!...どうぞ!」{/netabare}
結に全部がつまってましたね。
清々しいほど真っ直ぐでちょっとベタさも感じる物語ですが、本筋に向けての描写に無駄がなく至ってシンプルだからこそしっかりとしたベタを描くことができていたと思います。
個人的には緑ちゃんのシーンが印象的でした。途中はふわふわした返事ばかりでキャラが活かせてないように思いましたが、全部溜めだったんだと終盤で気づきました。最終的には緑ちゃん側もかなり綺麗にケリをつけていたのが良かったです。はっきりと後押しをする姿は少し感動しました。
でも終盤はもち蔵側の心理描写が少しないがしろにされていて、展開にちょっと唐突さが出てしまっていたのが惜しいです。{/netabare}
正直なところ面白いと思えなかったアニメ本編ですが、この映画はそれも観て良かったなと思えるような素晴らしい作品でした。でも逆に、モチマッヅイの話は何だったんだ。っていうアニメ本編の欠点が増えましたw