RFC さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
予想外の物語で正直驚く
原作未読。
アニメ自体よりもYOASOBIのアイドルが有名になっちゃいました。
歌のイメージから、
「パッとしないダメダメ男子と
キラキラアイドルの、あり得ないご都合カップリング」
なのかと想像して敬遠してました。
ですが、意外と周囲の評価が高いことから視聴開始。
【作品概要】
駆け出しアイドルグループに紛れ込んだ、
ダイヤの原石 星野アイ。
しかし彼女は重大な秘密を抱えていました。
【作品に対する感想】
予想外に面白かったです。
一気に引き込まれて一気見しちゃいました。
アイドル物ではあるんですが、
人間関係や心理描写に重きを置いたサスペンスという印象です。
かなり予想外な方向に話が進みます。
意外と重たく、そして密度が凄いです。
また、アイが主人公なのかと思い込んでましたが、
これも予想外な方向に。
原作者 赤坂アカさん、
かぐやの時も早々に恋愛頭脳戦から方向転換されてましたし、
こういう展開好きなんでしょうか?
一方でリアリティある笑いもテンポよく挟んできており
バランスのとり方もうまいですね。
2期行ってきまーす。
1)物語
➀芸能界のいろいろ
一般人には知りえない芸能界の裏側、
お財布事情や闇なども描かれていて、
この辺は好感触でした。
まあ実際はもっとえげつないんでしょうけどね。
➁アッサリ子供…
正直これはあまりに軽すぎる…て思いました。
命を何だと思ってるんだって。
それを背負うことをどう考えてるんだって。
ですが、10代や20代ってセックスが目的になってて
その先まで本当に考えられている人って少ないと思います。
たまたまそういう機会が無くて助かったってだけで。
芸能界のように早くから大人と強い接点ができる世界では
やっぱりこういう事がよくあるんだろうなって思えました。
仕方ないで済まないですが、仕方ないのかなって割り切りました。
➂メディアミックスの弊害
リアルの話を意識したんでしょうか?
青色ダイオードの開発者と所属会社の利権争いを
連想しました。
権利の主張って、明確な基準が決めづらいので
難しいですよね。
➃ネットでの袋叩き
リアルの話を意識した物語なんでしょうか。
他の作品でもこういうシーンが出てきてましたが、
繋がりやすくなったことの負の側面がリアルにきつかったです。
感じる・思う・妄想するのは個人の勝手ですが、
攻撃って形で声や文字にすると、それが束ねられた時に
とてつもない威力になるってことですね。
2)作画
下手な演技・うまい演技を描き分けてる作画凄いです。
そしてここぞという決め所の絵が凄い。
星の瞳、違和感しかないんですけど、気にしないことにしました。
3)声優
下手な演技・うまい演技を演じ分けてる中の人凄いと思います。
4)音楽
OP アイドル
ガンダムの時も思ったのですが、YOASOBIさんって
作品の理解をかなり深めたうえで
作詞作曲されてるんでしょうか?
歌だけ聞いたときと、アニメを見た後では印象が変わります。
5)キャラ
私的推しの子
1黒川あかね>2有馬かな>>3MEMちょ>4ルビー
➀星野アクア
デスノートの夜神月の優しい版みたいな印象です。
自称凡人ですが、要求を即座に見抜く洞察力、
それに対処できる引き出しの多さと計算力、
そして決めたことは徹頭徹尾貫く執念
いずれもすさまじいものを感じます。
一方で人間らしさはちゃんと残っているところが
すごく好感持てます。
こやつの「ムチャクチャやる」は破壊ではなくて、
いい方向にもっていくところが好きです。
➁黒川あかね
不器用ながら努力の天才で、ムチャクチャ刺さった娘です。
タレ目ですし、むくれ顔殺人的ですし。
プロファイリングのくだりから
「重すぎ」「ヤンデレ」と感じる方もいると思いますけどね。
➂有馬カナ
過去の経験から今の彼女になったいきさつ。
そして今の人となり…凄く好きです。
自分を殺してでも全体のパフォーマンスの向上を
最優先する…なかなか出来ることじゃないです。
口の悪さなんて彼女の魅力からすると気にならない範疇ですね。
➃MEMちょ
こんな友達いたら絶対楽しいと思います。
盛ってることなんて、些細な誤差(おっさん視点)
➄星野アイ
持ってる天才。
凡人サイドとしてはうらやましい限りですが、
ああいう最期を迎えた理由が才によるものだとしたら
単にうらやむべきものでもないのかもしれません。
➅五反田監督
ホント良いキャラしてるオッサンで、好感持てます。
アクアとの子弟関係がいいですね。
6)印象深いシーン
{netabare}
➀ピッタリの演技
これ演技だけじゃなくて、なんでもそうですよね。
クオリティ、価格、タイミング…
いずれもピッタリが望まれるわけで。
➁アイ退場 と アクアの復讐決意
事切れるまでの演技と作画、神がかってたと思います。
アクアのあの黒い星。ゾクッと来ました。
➂五反田監督のオカン
サスペンスに無理矢理ねじ込んでくる
空気読めない強者感がすごかったです(^^;
➃適切な評価なんて与えられる方が稀だ
何が適切かってのも難しいんですけど、同感ですね。
➄黒川あかね アイ降臨
中の人の演技、作画、演出ゾクッと来ました。
➅嘘は身を護る最大の手段
違うキャラを演じることで、
「叩かれてるのは自分じゃない」って
デコイのように利用するってことですね。
社会的地位が上がる程演じる必要が出てくるわけですね。
{/netabare}