ato00 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
たまには追憶するのも良いものだ。
急に宇宙戦艦ヤマトが観たくなった。
それも、リメイク版の方だ。
しかし、26話だとかなり長い。
そこで、総集編である劇場版を観てみた。
副題である「追憶の航海」
あの大マゼラン雲への気の遠くなる航海を回想するということだ。
このため、要所要所で古代進と森雪のナレーションが入る。
もちろん、バッサリカットした箇所をなぞるためだ。
やはり、宇宙戦艦ヤマトはツッコミ所が満載だ。
ただ、それを気にしていたら拉致があかない。
割り切ってこの宇宙観を受けいれることが得策だ。
宇宙戦艦ヤマトを楽しむコツだと考える。
旧版の構成は単純だ。
地球が善、ガミラスが悪。
20世紀はこの思想が当たり前だった。
しかし、21世紀は多様性の時代、複雑な事象が物事の本質だ。
地球人とガミラス人の事情が絡み合う。
地球人側は視野の狭い反乱。
ガミラス人側は独裁と不穏な社会情勢。
旧版と圧倒的に異なるのが、地球側とガミラス側の相互理解が描かれること。
昨今の世界情勢の解決のヒントのように思える。
人種や思想の違いを越えて、前進するための方策。
どんな感情があったとしても、相手を知ろうとすることだと。
もちろん、そう簡単ではないのだが。
宇宙の広さと、戦いに臨む心意気。
否が応でも勇壮なBGMが盛り上げてくれる。
もう、この総集編公開から10年。
10年ひと昔、この言葉を改めて噛みしめてしまった。