二足歩行したくない さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
そうだキャンプ、行こう
女子高生のキャンプアニメ「ゆるキャン△」 の第3期。
3期ともなるとキャラも落ち着いてきており、リンのハグレモノ感もなでしこの尖った行動もなくなってきたように思います。
特にゆりゆりすることもない、仲良し5人組によるゆったりキャンプデイズが描かれていて、もはや完全に旅アニメですね。
温泉シーンはありますが、尻すら見せず、謎の光や謎の湯けむりが円盤だと外れるお楽しみもない、誠に健全な内容です。
3期最初、訪れる場所は静岡県の大井川流域です。
新キャラ・土岐綾乃が登場、幼馴染のなでしことは別行動で、なでしこは大井川鐵道による鉄道旅、綾乃とリンはバイクでキャンプ場に向かいます。
ただ、ここでなでしこが、アプト式列車に遭遇し、そのがんばりっぷりに感動してしまいます。
以降、レトロ車両にハマってしまったなでしこが、全国の鉄道車両に興味を持つという大やけどを負う展開があります。
数年後、神奈川県某所の路面電車を撮影しようとして自転車の外国人に邪魔されてオラつくことになるのだろうかと思うと色んな意味で目頭が熱くなる伏線ですね。
土岐綾乃を始め、新キャラが数キャラ登場しますが、特に物語が動くとかそういうこともないです。
ある日、野クルに日焼け肌のイケメンが入部して、唐突なハーレム展開になり視聴者の素質を試すような展開にはならないので安心です。
相変わらずこいつらキャンプしかしないです。
一方で、それ故にある程度、見る人を選ぶかもしれません。
私はバラエティより旅番組が好きなタイプなので楽しめましたが、楽しむためにはある程度枯れている必要があるかもと思います。
キャンプ飯や周辺ガイドなども潤沢で、本作も実際にキャンプをするときの参考になる内容です。
作画も気合い入りまくりで、桜の描写はほぼ実写でした。
また、相変わらずグランピングや車中泊で済ませるようなぬるいキャンプはしません。
女子高生が人気のないキャンプ場で泊まりでソロキャンするという、海外勢が見るとクレイジーと叫び出す危険なキャンプを繰り返します。
個人的には、やはりどう見てもおっさん向けアニメだと思います。
アニメを観て真に受けたHENTAIが忍び寄る可愛らしいデザインのテントの中で寝ているのは、残念ながら聖地巡礼中のアニ豚ですね。
今作もラストもとても良かった。
いつも観るとキャンプに行きたくなるのですが、結局、行きたいなあで終わるんだよなあ。