蒼い✨️ さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
その 温かく包み込むそよ風に…
【概要】
アニメーション制作:ハルフィルムメーカー
2007年9月21日に発売された、OVA作品。
原作は、天野こずえによる漫画作品『AQUA』(月刊ステンシル))と『ARIA』(月刊コミックブレイド)
監督は、佐藤順一。
【あらすじ】
未来の世界のお話。かつては火星と呼ばれていた水の惑星アクアに造られた都市の、
ネオ・ヴェネツィアでARIAカンパニーの水先案内人(ウンディーネ)を仕事にしている水無灯里は、
花形であるプリマ・ウンディーネになった夢を見る。夢の中ではアリア社長はいつもどおりで、
地球(マンホーム)にいるはずのアイちゃんや見知らぬ新人ウンディーネが、
ARIAカンパニーの従業員となっていて、いつも一緒にいたアリシアさんの姿はそこにはない。
灯里が夢から覚めると、いつもどおりに朝食を作っているアリシアさんがいて、
いつもどおりの一日が繰り返されている。だが、灯里は夢の中の出来事が引っかかっていて、
今の幸せもいつかは終わってしまうと不安が消えない。
灯里はアリシアさんとの関係を思い、めったに新人を採らないARIAカンパニーで、
『アリシアさんはどうして私を選んだのだろうか?』
と、アリシアさんに疑問を投げかける灯里なのだった。
【感想】
後に延長戦と言えるカーテンコールもありますが、
ARIAの物語が一区切りつく、3期のORIGINATIONに向けてのイントロダクション。
素敵な先輩、素敵な友達、訪れる観光客で素敵な出会いが多いネオ・ヴェネツィアの日々、
何気ない日常の中に詩人の感性で素敵(恥ずかしい台詞)を見つけ続けていく、
いつもどおりの灯里の幸せの日々も永久不変ではなくて、
灯里もいずれは年を取り、新たな出会いもあれば、誰かとのお別れの日もやってくる。
生きていれば当たり前のことですが、灯里の寂しさから来た思いの丈をぶつけようと、
アリシアさんに質問をしたという話ですが、答えはぼかされてしまい、
アリシアさんが彼女の師であるグランマとの体験談を灯里に語って、
別れは終わりではなくて次の道の始まりであることだと諭されて、
永遠に続くものはないけど、大切にしたいと思える人達がいて、
素敵がいっぱいの街で素敵な世界の一日一日を楽しんで、
その先にも素敵が待っているから変化を受け入れながらに少しずつ進んでいきましょうと、
ネオ・ヴェネツィアの美しい風景と美しいBGMとともに、
二人の感情に共感してなんとなく終わりみたいなオチの話。
省かれていた二人の出会いのシーンが回想であるなどのTVシリーズの補完と、
そして3期へのつなぎに徹しているストーリーなのですが、
やっている事自体は本当にいつものメンバーのいつもどおりのARIAです。
時間がどんどん進んでいって、
グランマからアリシアさんに、そして次は灯里と、
代々のARIAカンパニーの系譜を意識させて、
幸せはループするものではなくて人から人へ手渡されていく、
人から受け取ったり学んだりした幸せの順繰りのおすそ分けの精神で、
代を重ねて幸せは続いていくんだという、
多分これはいい話なんだろうと思いつつも、
描写があっさりしすぎたせいか、そこまで感動しなかったかもです。
まあ、ARIAが好きで登場人物が好きなら、楽しめるんじゃないかと思いました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。