「葬送のフリーレン(TVアニメ動画)」

総合得点
88.3
感想・評価
610
棚に入れた
1964
ランキング
118
★★★★★ 4.2 (610)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.2
キャラ
4.2

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take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「そうだね・・・。」

アニメ化の発表の際から話題になっていた作品。
原作も追っているので、個人的には連載当初から知っているので、気持ちの上ではなじみ深く、なんなら「最初から知っているんだぜ」的な優越感もちらほら。

原作での、

ほのぼのというか、
のんびりというか、
どこか冷めた感じといおうか、
厳かささえ感じるフラットな感じといおうか、
何となく感じるあたたかさといおうか、

なんとも言えない、作品の持つ独特の雰囲気をアニメ作品の中で上手く表現できていたと思う。
「味気ないとか淡々としている」と受け止める人が居ても仕方ないとは思う。


個人的感想として、あえて、矛盾したことを言わせてもらえれば・・・

「おもしろいのか、おもしろくないのか解らないぐらい、おもしろい」

さらに言えば、

「おもしろいのかどうかも、よくわかってはいない」

アホな感想で申し訳ない。



なので、他のレビュワーさんの様に緻密な分析も、知己に富んだ考察もできはしないのだけれども、上の☆評価でとてつもない魅力を持つ作品であることは評価しておきたい。


作品中でフリーレンの異名について魔物の口から語られ、タイトル回収された場面があった。

曰く「歴史上で最も多くの魔族を葬り去った魔法使い。葬送のフリーレン。私の嫌いな天才だ」

なるほど、見事なタイトル回収。


でもね、私の個人的な所感では、やはり別の意味もあるのだと信じています。

よく言われますが、

「人は肉体的に死んでも覚えていてくれる人がいる限り、決して死ぬことは無い・・・」

数多の作品の中で類似の事が言われています。
そして、これは事実であり、多くの人にとっての希望でもあります。

「葬送」とは死者と最後の別れをし、送り出すことの意だそうです。

文字通り数多くの魔物を倒し、彼の地へ送り出したという意味とバッチリ一致します、ぐうの音も出ません。

ですが、死者を弔うという意味も少なからず持っているように私は受け止めています。(強引ですねw勝手に自分の解釈にもっていきますw)

そして、フリーレンのこの物語の中ではヒンメルをはじめ、ハイター、そして今はまだ生あるものの、フリーレンの命の長さを考えれば、必ず別れが訪れる者たちが多く登場します。

きっと人を知りたいと思ったその日からの、様々な出会いをフリーレンは記憶し、語っていくことになるのでしょう。
それは、出会った人を弔いながらも、生かし続けていくことに他なりません。

今の物語の中で、私たちがヒンメルを、カッコイイと思ったり、優しいと思ったり、いい奴と思ったり、ふざけた奴と思ったりしていることで証明されています。
あたかも、生きているのと同じように心を動かされているのです。

「ヒンメルならそうした・・・」

死して尚、人を動かす力を持つ人は、生きている人以上です。

きっとフリーレンは今作や、続く物語の中でのエピソードが終わった後も長くそうした世界を生きていくのだと想像したとき、少し物悲しく、少し可哀そうで、少し羨ましく思いましたw。


そうした中、永遠の時の中を生き続ける女性に既に出会っていたことを思い出しました。(もちろんアニメの中での話です)

私が少年だったころ、鉄道で旅をした(気になっていた)メーテルという女性ですw。
あの「銀河鉄道999」の中で、既に永遠の時間の中で生きていく辛さや悲しみ、希望というものをみていたような気がしています。

あの時・・・

「・・・・・そして 少年は大人になる。」

のナレーションと共に大人になったオッサンが、今再び、似たような感覚を覚えてしまいました。

「そして、おっさんはフリーレンと共に再び旅に出る・・・」

そんな気にさせてくれるアニメでした。




いや~~~、だいぶ気持ち悪いっすねェw

こんなポエミーなレビューw。


とは言え、思った事は素直に書いておきたいので書いておきます。

作品の持つ雰囲気、製作側の力の入れよう、
作品の持つ力量と投入されるリソースが高い次元で完成した稀有な作品であると思います。
当然、続きも気になるところですが。

続きが作成されれば、機会を作って是非とも視聴したい作品です。
素晴らしい稀有な雰囲気、魅力をもった作品と評価をいたします。

投稿 : 2024/11/13
閲覧 : 715
サンキュー:

30

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