たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
傑作ではないが「秀作」
正直、最近見たアニメの中では一番面白かった。特にアニメーション技術は14年前見たTV版を上回る技術であり、それだけでも一見の価値があるが、14年前のアニメを今更映画化するメリットよりも、「この時代だからこそ作らなければいけない」という使命感のある内容だと思った。
本作の主題である「渇き」とは「現代人の心」であり、その様子を江戸時代の大奥と重ねている。
それ自体は14年前のテーマとほぼ変わらないが、見ているこちら側の世情としては身に詰まる部分が多々有るように感じ取れたのは僕だけではないはずだ。
しかし、脚本や構成がそれを上手く手助けしているかと聞かれたら。。。そういうわけでもないのが、少し残念に思えた。人物の掘り下げも間の取り方も少しTV版のような早急さが見られ、映画における深堀が浅い気がした。
既に続編が決定しているそうで、そういうことを踏まえたうえでより人物を深堀できれば、次こそ「世紀の傑作」になりうる伸び代はあるように思える。