たナか さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態：途中で断念した
ジェネリックKEY
ジェネリックKEY的な。
たぶんロボが死ぬやつ。
01
さすがにコテコテすぎませんかねえ
しかしビジュアルだけでKEYっぽいという印象を与えるってのはそれだけブランドとして確立されているってこと。それはそれですごいことだと思う。主題歌が乃木坂なので多分一般配信向け作品にKEYの文脈を持ち込む実験なのかも。巨匠花田大先生をもってしてもエロゲ臭さは隠せないというか、多分むしろ隠す気がない。地の文が長めなノベルゲームのアニメ化がそもそも無理ゲー。大抵のノベル原作アニメはイベントフラグ連打になり唐突感が凄まじいことに。これも冒頭の世界観説明セリフの応酬はまだいいのだが、アトリ回収時のやっつけ感よ。潜水艦の挙動の雑さに笑う。そしてやはり誰かのミスで話を転がすエロゲ仕草。でも尺ないからしゃーないよねえ。やたら目を伏せてはハッとしがちなのもエロゲっぽい。
世界観がウリなら初回はアトリ発見で締めるはず。しかしこれは感動作品なのでサクサク進む。多分アトリは死ぬ。コロさないと「泣けるって聞いたのに！泣けませんでした！！ドヤ」ってなりがち。死ぬ＝感動。情緒未発達な無感情症に刺さる作品を作るにはポルノをやるしかない。昔なら愛着障害を抱えた社会的弱者＝キモオタという図式だったが、コスパタイパと脳死で唱えるだけの自我が発達してない損得マシンが跋扈する令和では一般向けでもここまで極端なことをしないと響かない。鬼滅がなんで売れてるのかがマジでわからないんだと思う。唐突にバイクを煽る車が強引に都合よく単騎で出現する安易な演出のおかしさに気づけるかどうか。
アトリの可愛さと可哀想を楽しむ作品なのでアトリの完成度が勝負。あとはテンプレ装置でかまわない。そういう意味では期待に応えられる品質ではあると思う。動きに破綻もなくよく動くし、あざとさ加減もいい塩梅でやりすぎてキモいということはない。「こんなロボットはイナイ！オカシイ！」って思う人はそもそも美少女アニメに向いていないか、富野さんや庵野さんの言うとおりにさっさと一度卒業しましょう。ATRIのネーミングもなんかの略称で「実は…こうでした！！」「ﾅﾝﾀﾞｯﾃー」でしょ多分。
しかしアニメ界に可哀想ポルノを持ち込んだ虚淵さんこそがやるべき仕事だったのでは。
