中島野球しようぜ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
令和ジャンプの看板作品、シナリオ面での難はあるが全体的に上々、おすすめ度★★★★☆
大丈夫 僕最強だから
ジャンプ次世代を担う人気作のひとつ。虎杖悠仁が祖父の最期を見届けたあと急に戦いに巻き込まれて呪いの王、両面宿儺の指を飲み込んだことから物語が始まる。
いかにもな鬼滅の刃の後釜枠といった感じだが、あちらが物悲しさを描いたダークファンタジーだとすれば、こちらは陰鬱さや凄惨さをメインに描いている。鬼滅は中身は王道だけど、こちらは人の心とかないんか?と思わず疑問符を付けたくなるほどに救いがない。場面単位で見れば面白いけどカタルシスがなく、見たあとの後味が悪い。後半の交流会の野球シーンなどの日常描写はせめてもの癒しか。
バトルシーンの秀逸な表現はMAPPAならでは。スピード感とエフェクトのド派手さが視覚的に伝わってきて、満足度は高い。呪力の表現は和風ファンタジー的な表現方法とアニメーションらしさが混在されていて、おどろおどろしくも格好良さが伝わる。
楽曲もノリの良いものと緊迫感のあるもので切り替えが出来ており、呪術本編の迫力ありつつも時に軽快になる戦闘シーンの魅力を引き出せており、更にバトル面での衝撃度が増す。
五条先生の最強ぶりは本誌で格を落とされる前だからかアニメだと光って見える。虎杖、伏黒、釘崎といった主要人物の信念が描かれる場面や等身大の高校生らしいフランクな距離感は、五条先生の言う「若人の青春」なんだろうか。2年生や京都校、特に京都校屈指の変人、東堂のインパクトは強烈で本人自身も一見奔放で融通が効かなく見えるが認めた相手には対等に接し、虎杖の良き師匠ポジになってくれた。言動や行動は癖があるがいい兄貴分。
この時はバリバリ絶好調で面白かった呪術。今の本誌は色々グダグダすぎるんだよなぁ…