タイラーオースティン さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ミニオンの魅力が売りの作品
前作に比べるとグルーが物語の核になることでぐっと『怪盗グルー』シリーズに寄ったカンジになった。前作はミニオンたちが仕えるボスを探してゆく物語なのに対して(大半がスカーレット・オーバーキルとのゴタゴタだけど)、今回はミニオンズは最初からグルーを頼り、更にグルーは悪党集団に加わることを望んでいて。
もちろんミニオンズが巻き起こすドタバタがメインではあるけど、グルーとネファリオ博士との邂逅、後のシリーズに登場する悪党銀行や反悪党同盟が描かれ、これまでシリーズを見てきていればお楽しみどころいっぱい、70年代をリアルに生きてたら70年代ネタで更にお楽しみ!って感じ。そしてその分、ちょっと散漫というかネタを散りばめた状態で物語の芯が弱かった気がする。
悪党の内部分裂で物語は多面化、複雑化していて、個々のキャラやエピソードは薄めな印象。悪党の人数自体は多いのだが、ひとりひとりの個性はそんなには立ってなくて、グルーを誘拐しつつ最終的にはグルーにいいトコ見せるワイルド・ナックルズも元が悪党なのでカタルシスは弱いかな。そもそも『怪盗グルー』も『ミニオンズ』も元々悪党のハナシではあるのだけれども。
それでも、まあこの映画のキモはミニオンかわいいってところなので、これでいいのでしょうね。前作に続いてケビン、スチュアート、ボブはドタバタと活躍してくれるし、見た目はイマイチかな、って感じがした新ミニオンなオットーも健気に頑張ってたので。
今回も総じて楽しい作品だったと思います。