タック二階堂 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
作者も草葉の陰で微笑んでいる最高のアニメ化。
詳細は公式サイトでも。
夭折された「イヌボク」の藤原ここあさん原作コミックのアニメ化作品です。本作が絶筆となった作品。
15分枠のアニメで、さほど期待せずに観始めたら、なんだこの良作画は? とOPで制作:ボンズとのこと。ああ、そりゃそうだよね。
んーと、基本的には悪の参謀・ミラが敵対する魔法少女・白夜に一目惚れ。本来ならバトルしなければならないのだが、せっせと貢物をするといったコメディ作品のようです。
雰囲気的には「恋は世界征服のあとで」とか、最近では「姫様“拷問”の時間です」とか「魔王城でおやすみ」あたり。ただ、魔法少女にはなにか事情がありそうな雰囲気を漂わせている印象。
原作が4コマ漫画だけあって、小気味のよいテンポで話が進みます。ボンズが決めたわけでもないとは思いますが、確かにこれで30分枠は冗長になる。15分枠がちょうどいいって感じですね。
適度にギャグっぽい作りもよき。これは継続視聴でいいと思います。
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
夭逝した作者の遺作をアニメ化したケースはいくつかあります。最近では、「ミギとダリ」なんかもいいアニメ化でしたが、本作は未完の遺作では最高クラスのアニメ化だったと思います。
基本的には、敵同士の魔法少女と悪の参謀。白夜とミラのイチャコラを毎回見せられるという日常系。
制作のボンズは、おそらく総力を挙げて本作を誠実にアニメ化しようというのが感じられる出来になっています。
主要キャストの小野友樹さん、中原麻衣さんの好演も光りました。
特に中原さんは、純真無垢でありながらも自身の境遇に由来するだろう淡々とした白夜の雰囲気を見事に具現化していました。同じアイムの釘宮理恵さんと同世代。お見事でした。
本作は未完で絶筆となった作品。そう考えると、OP主題歌「未完成ランデブー」というのは、非常にこう、なんというか…
そして、最終話。
敵対する2人の密かな逢瀬は、まだまだ続いていくという「END」のあとに加えられた「ENDLESS」が泣かせます。
未完であるがゆえ、これ以上ストーリーが進むことはないがゆえのENDLESS。最高に美しく、そして作者の意向を裏切らない完璧なアニメ化だったと思います。さすがボンズ。最大級の称賛を贈りたいと思います。
{/netabare}