タック二階堂 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
史実に基づいた鎌倉幕府滅亡の際に逃げた北条時行の生涯を描く作品。
詳細は公式サイトでも。
集英社『週刊少年ジャンプ』連載中の松井優征さん原作コミックのアニメ化作品です。制作はCloverWorks。
「暗殺教室」の原作者が5年ぶりに描く歴史マンガ。しかも制作がCloverWorksということで、非常に下馬評が高かった本作。結論から言えば、そんな下馬評を裏切らない高レベルの作品でした。
鎌倉時代から室町時代にかけての、鎌倉幕府滅亡の時代に生きた北条時行の生涯を描く骨太の歴史マンガですね。
いや、もう初回は文句のつけようがない素晴らしい出来。
構成も見事。冒頭から序盤は、家臣の教育からすばしっこく逃げ回る時行と、そんな時行を笑いながら温かく見守る家臣や住民をほのぼのと描く。
そして、蹴鞠で遊んでいた時行兄弟の描写から、鞠が生首に変わって舞台は一転。足利尊氏の裏切りにより、新田義貞による鎌倉攻めで幕府が滅亡するといったシーンへと移り変わります。
歴史マンガなので、史実に忠実なのはいうまでもないのですが、そこにエンタメ性を付加するといった形。これは今期の本命候補として堂々と登場したなといった印象です。初回は文句なし!
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
全体的に見れば、良作の部類だったと思います。
ただ、かなりクセが強いのは確か。特に諏訪頼重はギャグ感が強めで、それが鼻につくという印象は1クール通しても払拭できませんでした。
作画は、さすがのCloverWorks。ケチのつけようがないハイレベルな出来でした。特に最終話の実写を絡めた演出とか、大河のOPみたいなCGキャラの人形の映像とか、さすがだなあと唸らされました。
うーん…
なんていうか、歴史モノだけに、真面目にやってしまうと大河ドラマになっちゃいますからねぇ。エンタメ性を強めると、どうしてもギャグがお子様向けっぽくなるわけで。まあ、ジャンプ作品なのでターゲットがお子様ではあるのですが…
目くじら立てるようなものでもないのかもね。
こういう間口を広めた作品から、歴史を学ぼうとする子供が出てくれば、それはそれで意義のあることなのかもしれません。
そういう意味では、非常に有意義かつ面白く楽しめる作品だったと思いますよ。続編を待ちたいと思います。
{/netabare}