みしょ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
エンディングがずるい作品
元々自分はロボットものが好きではない上、最初の数話はいきなりロボットに乗り始めたりとイマイチよくわからない展開だったのですが、とあるSF映画を思い出させる設定が明かされてツボにはまり、一気に最後まで見てしまいました。
設定もさることながら、この作品の最大の魅力はエンディングへの入り方だと思います。もともと切ない曲調ではありますが、それを最大限活かすような引き方をしてくるので何度もゾクゾクしたり切ない気分にさせられました。何度か泣きそうになりました。
また、安易に萌えやエロ、ギャグなどの要素を詰め込んでいない点も好みで、すっきり見ることができました。
一方で物足りない点も少なくない作品です。
{netabare}
まず、日常の世界が学園と自宅、その周辺に限定されている割に日常の様子があまり鮮やかに描かれていなかったことが挙げられます。鮮やかな日常を描いてから設定を明らかにすればより喪失感、絶望感のようなものが伝わってくるような気がしました。
また、メインキャラの死があまりに雑に描かれていたことも気になりました。立場的にそうなるとは思えないキャラだったのであっけに取られてしまいました。
一番物足りなかったのはヒロインと主人公の声優さんの演技です。特にヒロインは声は合っていると思うのですが、演技が素人っぽくて最後まで慣れませんでした。
また、熱血キャラなので仕方ないかも知れませんが、主人公もセリフがいちいち大げさ過ぎるというかセリフくさすぎるというか、とにかく好みではなかったです。
{/netabare}
当時の放送時間帯のためか、作品の知名度はそれほど高くないかも知れませんが、総括するとロボットものに抵抗がなく、ストイックにシリアスに徹する作風が好みな方には是非見ていただきたい作品です。声優さんの演技も気にならない方にとっては隠れた名作かも知れません。