タック二階堂 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
君に薦めるよ「ラーメン赤猫」。
詳細は公式サイトでも。
集英社『少年ジャンプ+』連載中のアンギャマンさん原作コミックのアニメ化作品です。制作は E&H production。今期「NINJA KAMUI」も放送中(すでに海外向けには配信済み)の、元MAPPAで「呪術廻戦」監督が立ち上げた会社ですね。
「NINJA KAMUI」も主人公のCVはツダケンでしたが、こちらも店長役を演じています。まあ、猫なんですが。さらには、あざとい白猫役に釘宮理恵さん、心やさしい虎役に早見沙織さんという豪華キャストを揃えています。
はやみんに虎を演じさせるというw
まあ「月が導く…」では豚だったので、そういうこともあるのかw
話はね、すっごく普通の日常系ラーメン屋さんほっこりストーリー。それが、店員が全員ネコ科ってだけで、これだけ面白くなるんだから不思議。ねこのラーメン屋に就職した人間の珠子が、ねこの総務・経理担当に労働条件通知書を渡されるとか、めっちゃ普通なことやってんのに、なぜか笑えるというw
いいじゃないですか、これ。
作画も良好。特にラーメン作画はめっちゃ気合い入っています。これは継続視聴していいですね。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
ギリギリこらえたかな、という印象。
そもそもが出オチ感の強い作風ですので、ここから何をやっていくんだというのが課題です。すでに1話でひと通りやってしまった感があるので。
で、今回は迷惑系YouTuberが来るって話。
迷惑な客がやってくる的なことは1話でもやりましたから、いわゆる「天丼」ってやつです。これが繰り返されるようだと、ちょっとねぇ…
たとえば…
・化粧がキツくて他の客が迷惑
・子供連れ客で暴れ回って迷惑
・グルメ評論家的なのが酷評して迷惑
・虎がいると通報されて警察沙汰になって迷惑
・店員(猫)の元飼い主がやってきて、帰ってきてとお願いされて迷惑
こういった展開が来るようならガッカリです。
あと、ツダケンの店長(猫)がキャラとしてイマイチ活きてない気がしますね。
{/netabare}
=====第5話視聴後、追記です。
{netabare}
出オチ作品かと思いきや、なかなかどうして面白くて飽きさせない作りになっていますよ。上で書いた展開がひとつも来ないし、ちゃんと面白くなっています。
一瞬、やることがなくなってきたかなという不安もありましたが、ちゃんと持ち直して、現状は高いレベルで水平飛行を続けている感じ。
今回は、なんでラーメン赤猫で働く珠子が猫よりも犬派なところが良かったのかというアンサーを、五所川原という女性弁護士を通して描きました。あー、まあ猫好きって確かにそんな感じだろうねって。ただ、これ本編ではなくCパートの「毎日、赤猫」で語られたんだけれどもねw
構成が上手なんでしょうね。
これは完走できるレベルの面白い作品です。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
完璧でしたね。いや、素直に「素晴らしい」と言える名作でした。
珍しく項目ごとに評価してみましょうか。
【物語】★5
1話3本の構成。いわゆる「サザヱさん」方式ですね。これが絶妙にテンポ感が良くて、観ていて心地よさを感じられました。
ストーリーも、一見すると「出オチ作品」っぽく見えるのですが、緩急の効いた内容、展開で飽きさせない工夫がありました。
【作画】★4
2Dと3DCGの併用。完全に違和感がなかったというと、それは嘘になりますが、そもそも超絶作画といった作風でもないので、これはこれで必要十分でした。
特筆すべきはラーメン作画。
まあ、この作品でそこがダメだと台無しなわけですが、しっかりと美味しそうと思える良好な作画でした。
【声優】★4.5
主人公の社珠子役に新人の折原くるみさんという大抜擢。まあ、さすがに荷が重い感じはありましたが、脇を固めたのが津田健次郎さん、釘宮理恵さん、早見沙織さん、杉山紀彰さん、村瀬迪与さんと豪華布陣。しっかりと新人さんをフォローしていました。
【音楽】★4
OPの水曜日のカンパネラ「赤猫」。これぞアニメ主題歌というお手本のような楽曲でした。「きーみーに、すすめるよあかねこー」は耳に残る良いメロディでしたね。
EDは離婚伝説「本日のおすすめ」。これまた、アニメのEDとして文句のつけようがない、耳障りの良い歌声、メロディで良曲でした。バンド名なんとかしろw
【キャラ】★5
ここに文句をつける人がいたら小一時間問い質したいですね。猫たちはしっかりと可愛く描かれていましたし、そんな猫たちを邪魔しない「ちょうどいい」キャラだったのが社さんでした。
高く評価したいのが、主要キャラをきちっと絞って、それぞれに愛着を持たせていたのがよかったですね。最終話まで観てもキャラ名が出てこない作品が多いなか、文蔵さん、佐々木さん、サブちゃん、ハナちゃん、クリシュナって、何も見なくても思い出せるのは、キャラの魅力をしっかりと描けていたからに他ならないです。
どうです?
各項目で評価しても、この高得点になるのが頷けるでしょ。
未視聴の方には「君に薦めるよ『ラーメン赤猫』」って、お後がよろしいようで。
{/netabare}