マ神 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
フィナーレ
あー終わってしまったー
素晴らしい作品に出会えた感動と
終わってしまう虚無感で
何とも言えない感情です。
なんと美しいフィナーレでしょうか。
この作品が持っている熱量を
改めて感じさせられる最終2話でした。
私も含め、原作既読勢も驚きと戸惑いを隠せない展開に、賛否両論、賛も否もとても熱い思いを感じる意見ばかりでした。
ただし、原作者の武田先生、アニメ作品制作に携る方々、そして見る側の私達
その全てが響けユーフォニアムという作品を
大好きだということ
これだけは疑いようがない。
個人的な思いもありますが、何よりこの大好きな作品で揉めたくないので、この件はこれだけにしたいと思います。
あのシーンのここが良かったとか、書き始めたら止まらないです。
少しずつピックアップして、書いていきたいのですが、いいシーンが多すぎて、なかなかまとまらず、書いては消しての繰り返しで、こんなに時間が経っていました。
やっぱり熱が入りすぎて、画面が文字で真っ黒になってしまうので、細かい考察などは、文才のある別の方にお任せして
このシリーズを通して、自分の中での中心はやっぱり久美子であって、2期の時にもレビューで書いたのですが、自分にとっては、本当にどんな物語の主人公より魅力的なんです。
というか、共感と憧れですね。
壁にぶつかって、乗り越えて成長していく姿をみるのが、心配であり嬉しくもあり。
一見クールに見えて、情熱的で真っ直ぐで一生懸命な姿に感動しました。
3年生になって、これまで同様、間に入って解決する事もありつつ、自分自身のクライシスまで抱えて、それでも、培ってきた物全てを使って、まるっと解決。
いろんな助けを貰いましたが、それも久美子がしてきた事のリターンでもあります。
この物語は、熱血スポ根青春群像劇です。
咀嚼できないほどでは無いけれど、程よくビターな展開もあり、青春の苦味を感じます。
思春期に本気でぶつかったり、相手を慮る事って本当に難しいと思います。
大人になってもそうですが。
でも、本当に譲れない思いがあるのなら、気持ちを表さなければ何も変わらないです。
これはシリーズを通してのテーマだと思います。
上手くいくかはわかりません
久美子の言葉を借りれば、努力したって報われないかもしれない、むしろそんな事ばかりだけど、信じることは決して無駄ではない。
こういった自分の言葉とか哲学みたいなものを、強く持っている事が久美子の素晴らしいところです。
このアニメの素晴らしいところは、作画のクオリティはもちろんの事、楽器などの反射を利用して演出したり、とても細かいキャラクターの動きで感情を表現したり、一つのアイテムでの匂わせだったり、音楽の挿入箇所とか、景色と感情のリンクとか細部に渡って、拘りと妥協のない姿勢が見て取れます。
これも、2期のレビューで書きましたが、声優さんも素晴らしい、黒沢さん、スキップとローファーのみつみでも、性格は違えど、思春期女子の演技がリアルすぎます。
あと、今期好感度爆上がりの奏は、雨宮さんの演技がかなり影響してます、今シーズン、アクアからの奏はちょっと振り幅大きくて動揺します。
本当に魂の入った作品は、作者からキャラクターが独立して動いてる様に感じることがあります、この作品は、まさにそうで、武田先生がキャラクターの誕生日に名前を呼びかけてる感じもそうだし、これは想像ですが、アニメ制作陣も作ってるうちに、キャラクターが思わぬ動きをして話が当初と変わって行く事なんかがあったのかなと考えたりします。
まぁこれは単なる妄想ですので悪しからず^^;
まだまだ書きたい事はあるけれど
最後に、最終話の演出素晴らしかったです。
メンバー全員紹介、回想、客席の人物、エンドロール
ここに至るまでの、京アニの方々の気持ちは、計り知れません。
どれだけの悲しみや葛藤があった事でしょうか。
最終話の演出は、これまでこの作品に携わった方全員へのリスペクトを感じました。
決して美談にはできませんが、ここまでたどり着いてくれたスタッフの方々に、敬意を込めて感謝と賛辞を送りたいです。
本当にありがとうございました。