nyaro さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
青年向け魔法少女アニメの嚆矢。面白くないけどカッコイイかも。
小学校3年生かあ…大きなお友達向けとはいえ、ちょっとアウトな年齢な気もしますが、まあだからこそギリギリ踏みとどまれるのかもしれません。以前見たことあるはずなんですけど、ほぼ記憶にありませんでした。ニコニコ動画でキャラ自体は知っていました。
Wikiの魔法少女一覧を参考にさせてもらうと、魔法少女もの作品で「青年向け」となっている作品は「プリティサミィ」「ナースウィッチ小麦ちゃん」の次が本作ぐらいですね。本作が元祖とは言いませんが、これらの作品よりも本作の方が名も残っていますし、後世に与えた影響は大きい気がします。
要するに女児向け魔法もののガワを借りて、青年が消費する作品の嚆矢でしょう。
とはいっても例えば「プリキュア」とか「カードキャプターさくら」の消費の仕方を考えると、特に青年向けとしなくても関係ないのかもしれません。魔法少女ものは女児が見たいものであると同時に、ロリコン系のオタクと非常に相性がいいのでしょう。「メルモちゃん」「キューティーハニー」などの流れもありますし。要するに変身シーンの裸ですよね。
デバイスとかSF的な魔法設定、宝石的なものの見せ方など演出的にちょっと後年の舞乙himeに影響を与えているのかな、という気がしました。その点は感心しました。
特にデバイスの見せ方は、面白い発想ですね。杖と銃を足したような感じの演出がかっこいいです。
そして今回Wikiをポチポチしてて初めて知ったんですけど「とらいあんぐるハート3」という18禁ゲームのスピンオフ的な位置づけなんですね。ゼロ年代初期のアダルトゲームからの流れなんですね。となると話的には「Fateシリーズ」に影響を与えたのか、与えられたのか、同時代性なのかわかりませんが、似た感じはあります。登場人物の年齢が低いですけどね。
で、アニメなんですけど、非常に女児向け魔法少女もののガワのかぶせ方がうまいなあ、と思います。日朝の魔法少女ものと場面を並べて見せられても違和感がないと思います。
そしてゼロ年代前半の背景が結構粗くて、人物の書き込みが綺麗な作風、色彩の美しさなども素晴らしいと思います。エフェクトも発展した時代なのでしょう。画面は予算をかけられる女児向け作品に引けを取らない感じです。
内容は…ない…というとよりテンプレかな。要するに「南総里見八犬伝」で「ドラゴンボール」系で女児日常です。
ということで、はっきり言えば今見ても面白くはないです。が、作画は結構楽しめます。ただ、萌えるか、エロを感じるかと言われるとちょっと年齢が低すぎます。小学校3年生には見えないですけど…そっちの目では見られません。