「響け!ユーフォニアム3(TVアニメ動画)」

総合得点
78.6
感想・評価
149
棚に入れた
517
ランキング
533
★★★★★ 4.1 (149)
物語
4.0
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.1

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ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

成果を出す為に

人気作品の3期シリーズ。
多分、今期の人気作品の続編が数ある中で1番期待されていたのではないかな?と勝ってに思っています。

この3期は久美子達が三年生で部を引っ張っていく話になります。
2023年に公開されたアンサンブルと繋がる話でもあるし、逆に見てなくても楽しめる様にしてあるのが3期の一話となっています。

勿論知っている方が良いに越した事はありませんが1話を簡単に見たらこんな感じの感想になります。
最初に結論から言えば面白いです。
先輩達も登場するのでその点もポイントたかいですw

3期は久美子と奏の掛け合いが面白く、作品の名物になりつつある気がしました。

久美子、塚本、麗奈の部長副部長グルで塚本に厳しい麗奈、久美子に優しい麗奈な麗奈の温度差が良い味出してます。

今期は3年で転校してきた清涼女子「黒江真由」が登場。
声優さんが戸松さんだからだろうか、声がアスナさんを連想させられますww
真由が話すたびに日常を送るアスナさんが私の頭に過ぎる……
ただ、真由は割と好きになれたキャラでした。
因みに、アンコンのラストのシーンが1話ラストに描かれているのですが、この瞬間は正直上がりますww

で、部内で少しづつ問題が発生します。

麗奈は厳しいね….…
自分にも他人にも……けどさ、全国金を目指すならさ、それくらい厳しくないと上には行けないし、久美子は優しいし、塚本は流されやすいから、金を取るためにその分厳しくしているんだろなぁ〜って思うんです。

けど、やっぱり後輩の立場だと怖い先輩に写るんだろうなぁ〜って思いました。
私が後輩の立場なら辛く感じるかな?

そして、麗奈の「練習について来れない子のフォローは出来ない」ってのは違うかな?って思います。
厳しいのは目標の為だし、悪い事じゃない。
けど、それをフォローしないってのは、無責任に感じちゃう。

サリーちゃんが体調を崩したのも疲れたのかな?
辞めようとしている人を引き止めて、その子達が泣いているのを見るが辛かったんだね。
優しい子だよね。
そう言う子だから疲れちゃたんだろうね。

久美子も大変だよね。
部長って難しい立ち位置でチームで意見が割れた時や何かあった時に片方に味方する事は出来ない、けど最後には決定したり、部員が悩んだり困ったりしていたら、手を差し伸べなきゃいけない。

私は昔、何も知らなくて、部長やリーダー役の人っ常に皆の中心人物で役得じゃない?って考えていた時期がありました。
役職だけで人気者だったり楽しくやってるなぁ〜って見えてて…

けど、実際は仲間の事を一人一人を気にかけたり、部員からもめちゃくちゃ不平や不満を言われたり、相談されてたりと大変だったりするんですよね。

その上、成果も出さなきゃいけないし、弱音も吐けないし、自分が実際やってみたら大変でしたね。
時には全部投げ出したくなる事もあるんですよね。

その点、久美子はしっかり部長が出来てるなぁ〜って感じたのはサリーちゃんのエピソードですね。
サリーちゃんの「あの人が部長でよかった」って言葉が凄く伝わるシーンでした。

で、麗奈は厳しいけど、なんだかんだ言いながらも、しっかり頑張った人を評価出来るし認めて敬意を払ってくれる良い先輩だとも感じましたね。


求君のエピソードで家族の話。
お爺ちゃんのゲンちゃん先生を避ける理由。
求はお姉ちゃんが居て、お姉ちゃんは亡くなっているんですね。
彼が緑を尊敬するのはお姉ちゃんを重ねているらしいです。
緑にお姉ちゃんの優しさと雰囲気を感じているんですね。

求君のお姉ちゃんが指導者の孫だから優遇されていると思われてたらしいんですよね。
妬み僻み……か。

よくある問題だと思うんです。
本当に優遇されているならそれを言われるのは仕方ないと思うんです。

でもね、それは本当に「優遇されている」ならです。
お姉ちゃんの周りの人にはお姉ちゃんの演奏が優遇されているように聞こえたのでしょうか?
同じ吹奏楽をしているんだから下手か上手いかは判断出来ると思う。

お姉ちゃんは練習をしていたのではないでしょうか?
彼女の頑張りは伝わらなかったのでしょうか?
それが優遇された演奏だったのでしょうか?
それが判断できない人に妬んだり僻んだりする資格はないと思うんですよね。

もしも、それが判断出来た上で自分が選ばれなかった事への不平不満をぶつける為に行われたのなら人として最低の行為だと私は思いましたね。



祭りの日の久美子と麗奈の関係性が可愛いw
確かに別の大学に行くと連絡とる回数も減るからね。
大人になるたびに友達との距離が開くのも事実だし寂しいですよね…

さて、毎回オーディオをする事になった北宇治ですが、真由は悩みます。
転校してきた自分がオーディションに選ばれたら他の北宇治で頑張っている人に申し訳ないんじゃないか?と。
私なら、それは関係なくない?って思うんですよね。
真由は、それが気になるみたいで……

で、真由って本当に上手いみたいで、久美子も「真由ちゃんって上手いよね」ってセリフがあって、そのセリフが久美子が認める気持ちと自分より上手いから焦る気持ちが半々に聞こえるのですが、演出も声優さんの技量も凄い。

で、真由がドンドン上達が解るギミックが作中に仕込まれています。
それは麗奈のセリフで。

河原で真由の演奏を聴いた麗奈が1話では「久美子の方が上手い」と答えています。

しかし、6話では麗奈は「上手い」ではなく「久美子の方が好き」と言います。
コレは個人的な感想では久美子の演奏が好きだけど「上手い」とは言い切れないからこの言葉になったのかと思いました。

更には「久美子と全国でこのソリを一緒に吹きたい」と言います。
コレは、願望であり、今までは言い切っていた麗奈でしたが「負けないでほしい」と言う麗奈から久美子への鼓舞に聞こえたんですよね。


真由は久美子を祭りに誘ったりとか仲良くしようと言う空気を感じるのですが、久美子はあからさま真由を避けている気がして真由が少し可哀想に見えました。

真由の一緒に祭りを断って、返答が「今度遊びにいこうよ、皆んなで」って言われたら、真由とは2人では出掛けたくないって言われているようで私が真由なら気にしちゃう解答だなぁ〜と感じました。

真由の「何の曲?」って質問に「教えるほどの曲じゃない」とか久美子の「教えて貰った曲」の後の真由の「先輩?」って質問に久美子が誤魔化したりと見ていて真由が可哀想に写ってしまいす。

これは真由も気を使うよ…
避けてるのなんて、言葉や仕草で簡単に解るし久美子は分かりやす過ぎる。

で、真由は真由で何かを抱えているんでしょうね。
彼女はオーディションを本気でしようとしたのは久美子ちゃんが……いゃ、部長がそう望んだからだと思いました。

真由の悩んでいる「自分がオーディションに選ばれたら他の北宇治で頑張っている人に申し訳ない」って悩みなんだけど、真由って諄いほどに久美子に質問しています。

更衣室でもそうです。


コレは何故かと言うと、恐らく真由は久美子に部長としてではなく久美子として答えて欲しかったのだと思います。
久美子は質問に口を開けば「北宇治の為」とか「上手い子に吹いて欲しい」とか「実力主義」とか、部長としての答えばかりで久美子自身の気持ちを一切話してないんですよね。

真由が欲しかったのは久美子としての気持ちと言葉だったのかもしれません。
だからこそ、由真は久美子と仲良くなって本心で話して欲しかったから、仲良くなろうと個人練の時に話しかけていたのかもしれません。

久美子の本心が聞きたくて。
だから、最後は部長としての言葉を信じて真由はオーディションに挑み選ばれた。
けど、彼女は心配していた「私が選ばれて嬉しい人なんているのかな?」が現実になります。


実際、彼女が「ソリに選ばれた」時の久美子の反応は真由が心配した通りになりました。
真由のソリの変更で「席替えはしなくてもいい」って言葉は真由の罪悪感から出た言葉だったのかもしれませんね。

で、真由の「ソリを変わった方がいい」ってのは久美子には屈辱かなって思いました。
コレは流石にね…上手い人からの同情で代わった方がなんて言われたら傷つくよね。
言われた自分が情けなくも惨めになる。
結局、選ばれた人が選ばれなかった人にかける声なんてないような気がするんですよね。

それでも、しつこく問いかける真由には悪気なんて全然ないし、本当に良い子なんだとも思いました。


で、この結果に違和感を覚える人達が多くでます。
その不満を愚痴る部員を呼び出す…麗奈先輩。
愚痴はね…悪口や陰口って言わない方がいいとは思うのですが、愚痴ってさ吐き口がないと溜めるのはよくないですよね。
麗奈の言う事も一理ありますが、吐き口は絶対に必要だと思います。

で、滝先生のオーディション選抜の話ですが……
私も実は麗奈と同じ意見かな?
最初にさ「全国大会金賞」を目指すか挙手したじゃん?
ここまでオーディションだって成果は出していたじゃん?

競えば順位がつくのは当然だと思う。
例えば、久美子の話で言えば、塚本の「黒江より部長が下手とは思えない」、緑の「真由ちゃんと久美子ちゃんは同じくらい」と話しました。


あくまで「同じくらい」としか言ってないわけで誰も「久美子の方が上手い」とは言い切れてない訳で、選ばれるのは1人だから滝先生はしっかり考えて細かい部分を考えて選んだ編成じゃないの?って思いました。
それが答えなんじゃないかな?って感じたんですよね。

ただ、アスカ先輩の「迷っているんじゃない?滝さんも」って言葉を聞いて、少し納得しちゃたんですよね。
なんでも、やって見なきゃ解らない事や試して見なきゃ解らないですよね。
それを知りたかったし、北宇治の可能性を探したかったのかな?って。

ただ、ここまで部内で不満が出ていて無視できないって言う久美子の意見は正しいと思いました。
部の問題は無視しちゃいけない。
しっかり仕事を果たそうとする久美子はカッコいいですね。

ただ、そこからも空気が悪いままで、簡単にどうなる訳でもなくて。
そこで久美子が頼ったのがアスカ先輩でした。
彼女のアドバイスが心に響いたらしく久美子が走り出しました。

久美子の立場としてはさ、部長だから何とかしなきゃって頭が一杯になっちゃうよね。
けどさ、部長だからって一人で何でもしなきゃいけない訳じゃなくて、時には誰かに頼ったりっていいんじゃないかな?と思いました。
先輩は偉大なものですね。

そこで、久美子は本番前に全員に話をします。
部の空気が悪い事、オーディションの意味など彼女の言葉で……

まっ、確かに、オーディション方式にしたんだからチャンスは平等にあげたんだから、納得しろなんて通らないですよね。
そりゃ、説明は欲しいですよね。
思いつきじゃなくて考えていたんだよ。ってしっかり説明してくれたら納得まではいかなくても、少しは理解しようと出来るんじゃないかな?

このシーンは感動しますね。
久美子の必死さや頑張りが伝わってました。

で、全国へ進む事になるのですが、久美子と真由のソリの争奪戦が残っています。

真由は「私、ソリ…自体する…久美子ちゃんの為にそうしたいの」と言いす。
それでも否定した久美子ですが滝先生のオーディションは結果は出ず…
最後に久美子と真由は部内オーディションをします。

久美子は真由の事を「本当に辞退したいなら今、手を上げればいい」と言います。
けど、あげないのは久美子が本心を言わないから、真由も本心では吹きたいのだと。

オーディションの前に「高坂さんとソリ吹きたいよね?」って真由は最後の質問をします。

真由は自分が選ばれて友達が辞めてしまったのが引っ掛かかっていたんですね。
彼女はそれが単に辛かったのではなくて、その友達が大好きだったから友達が辞めたのが辛くて……けど、同じくらい北宇治の仲間や久美子も大好きだから、誰かが諦めたり辞めたりするのが怖かったから……大好きだから、辞退しようと思ったのかも?しれませんね。

ソリを掛けた戦い。
姿を隠して音だけの真剣勝負。

部員の多数決は綺麗に同数でした。
しかし、一人だけ手を挙げて居なかったのは、高坂麗奈。
彼女の1票で決まるソリ。

彼女は知ってました。
1番大好きな音を奏でて3年間聞いてきましたから久美子の音を彼女が解らない訳がない。
それても、彼女は久美子に肩入れする事もなく純粋に音で選んだのです。
麗奈は後に謝って泣いてましたね。
辛い選択肢ではありますよね……

彼女は久美子とソリを吹く願いより、久美子と金賞を取る約束を選んだのかな?と思いました。



久美子の最後の鼓舞は部長としての言葉ってでもあり久美子としての本心ではあると思うんです。
彼女の言葉の拍手で真由も結果に自信と納得したしのではないかな?
彼女の笑顔からそう感じ取れました。

で、最後に流した涙は久美子として本心で麗奈の前だから流せる涙と吐き出せる言葉だと思いました。


で、久美子が時々吹いて居た「響けユーフォニアム」の曲の話も真由と出来る様になっていましたね。
二人の関係性が変化したから次は素直に会話出来て一緒に演奏出来る様になったんだなぁーと感じました。
そして、真由の中でも心境の変化があったのか、前には写りだがならなかった写真も撮影していたりと、何かが吹っ切れたのでしょうね。

で、コンクールの結果発表の前の久美子のセリフに「思い出せばどれも特別で大切な時間だった。辛かった事も悲しかった事も嬉しかった事も、それがどんな結果を齎そうと悔いはない」ってセリフがあります。

これって、凄く気持ちが解るセリフですよね。
その場所に立つために頑張ってきた事って頑張っるから悲しかったり辛かったりするし、頑張っているから楽しいと感じられりと思うんですよね。
それを、最後は悔いがないと締め括られていて、久美子が自分の頑張りや先輩や後輩の皆んなの頑張りを認めているから出てきた言葉なんだと思うんです。
このセリフは久美子がやりきったから出てきたセリフなんだと感じましたね。

さて、結果は金賞でした。
コレって部員や滝先生も泣いているんですが、私は先輩達が泣いてくれてるのを見て、北宇治で頑張って来ているのを知っているし金賞を取る大変さを知っているから一緒に喜んで泣いてくれているんだなぁ〜と感じて私も泣いちゃいましたねww

ラストはアッサリしてました。
金賞を取った後の久美子と麗奈な会話とか卒業式も個人的には気になったのですけどね。
まさかの止め絵で再現ww

で、久美子の進路は誰かが廊下を歩いている時点で、どうなったのか解りましたねww
バレバレですw

後。会場のロビーのデザインが楽譜ぽく見えるのは気のせいでしょうか?
そんなデザインなのかな?

さて、この作品で久美子と真由のソリの奪い合うオーディションの結果が原作とは違うらしいです。
原作者は「アニメはアニメで原作は原作で楽しんで欲しい」と話していたそうです。

私は原作を読んでなくて、原作ファンの方からすれば納得出来ない気持ちも解るんですよね。
原作が好きだとアニメもするなら原作を大切にして欲しいって感じるし、私も好きなアニメを原作を変えられたら納得出来ないから気持ちは解るんですよね。

後、久美子押しの方にして見れば自分の推しキャラの活躍を見たいだろうし、楽しみにしていた人も納得出来ない気がするんですよね。
私も、どの作品でも押しキャラの活躍ってやっぱり楽しみにしてるし期待しているのに、それを無かった事にされるのは寂しいなぁ〜って。


でね、3期を見ていたら私って結構、真由ちゃんの事が好きになれたんですよね。
だから、この結果になった時に、「そうなんだ、久美子ちゃんじゃないんだ……それでも、真由ちゃんも頑張ってたもんなぁ〜」って納得もあって。

で、コレらの事を踏まえてね。
原作改変を知って私が最初に思ったのが「原作はやっぱり久美子ちゃんなんだ!それも見てみたいなぁ〜」って思ってしまったんですよね。
原作改変された理由も意味も私は解らないけど、原作の展開に興味を持ったのは確かなんですよね。

後、個人的に他作品でも原作は読んでないけど、後から改変されてるのを聞いても「ふーん、そうなんだ、違うんだね」って思う事はあっても「見てみたいなぁ〜」と思ったのは、ユーフォニアムが初めて自分でもビックリしました。

そう言う意味では原作の宣伝効果もあったのかな?って思うけど、沢山の人に愛されているのが「響けユーフォニアム」って作品ですし難しい判断だけど原作通りが丸く収まるとも思うんですよね。

それでも個人的には悪くない結果かな?と思いましたが、皆様はどう感じたでしょうか?

にしても、響けユーフォニアムは完結しましたか…最後までアニメ化してくれた事に感謝しながらも、やはり終わりが来るのは寂しいものですね。
ただ、最後まで見て良かったと思える作品でしたね。

投稿 : 2024/07/01
閲覧 : 43
サンキュー:

15

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