タイラーオースティン さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
色んな意味で熱いものがただただこみ上げてくる
一期、二期ときて三期は部長となった久美子がその立場ゆえに大所帯の吹奏楽部の問題事に苦悩したり、葛藤するさまが印象的でした。
最初の新入生をようこそと迎えるあたりは明るい雰囲気ながら目標を全国大会へと定めた辺りでシリアスな雰囲気に。上級生も新入生も関係なくスパルタな感じ。大会に出られる人の選考での当落を巡り、人間関係もドロドロしていき、愚痴や言い争いもあったりと部長である主人公の立場からそういった描写が描かれていて改めて並大抵では務まらないなと思いました。
だけど、個人的には暴力や怒号(叱咤激励とは明らかに違う)が一切ないのは良かった。自分が学生時代に友人で3年間音楽系の部活に入ってた人が居たのですがミスしたら平手打ちや蹴りは当たり前、常に怒鳴られながらの練習で意地になって3年間やり通したが肉体的にも精神的にもすり減らす日々だったと聞かされましたから。
最終回は後日談も含めて心地良い余韻が残るフィナーレで良かったがその直前の12話が個人的にあまりにも素晴らしくて少し霞むほど。結果とかそういうのより3年間を通しての人間的成長がよく描かれた集大成となっていて必見ものです。