いこ〜る さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
Rock is attitude.
期せずして似た設定の音楽モノがかち合った2024年春クール、略称まで似てたのでどうなることかと思いましたが、似ているのはそこまででした。
ガルクラことガールズバンドクライが定石を大きく外した物語を展開したのです。音楽アニメのあり方に一石を投じたといってもいいでしょう。
予定調和を廃し諦めるとか合わせるとかをしない物分かりの悪いキャラの『だって私は間違っていない!』という叫びを何度聞いたことでしょう。普段空気を先読みしながら衝突を避けて生きている私には居心地が悪くなるくらい物語を尖らせて、それでいてエンターティーメントを失っていないのが素晴らしかったです。
もう一つキャスティングも目を引きました。
今までは歌える声優が、と言うか声優に歌も求めていたのですが、歌えるやつ・弾けるやつに声優をやらせたのが新しいと言うか、それを徹底したのが新しいです。完全に音楽が主体だったんですよね。
おかげで最初の頃は素人っぽ過ぎてこれでいいの?と疑問に思ったくらいです。でも終盤になるとだいぶ上達して違和感なく見れるようになりました。特にすばる役の子は頑張りましたね。なんか子供の成長を喜ぶ親みたいな心境ですが。
音楽はロックか?と聞かれるとわからないですがバンドサウンドだったのは確かです。なんか懐かしい感じがしました。
作画・・というかCGはセルルックではなくイラストタッチとでも言うのでしょうか?塗り分けでなくグラデーションで陰影が表現されていて、最初はかなり違和感を感じましたが慣れると結構いい感じに思えてきました。
ライブシーンは3DCGの利点を最大限に発揮してもう完全に実写感覚でした。ライブのカメラワークがいいんですよこの作品。それだけでも見る価値があると思います。
ロックとは姿勢である*
予定調和を廃した熱いストーリーが駆け抜ける全13話!
2024年春クールの私的No.1です。
*)元ネタは「Punk is attitude(by Joe Strummer)」