テナ さんの感想・評価
3.3
物語 : 4.0
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
怪異と出会い
私は怪異を題材にした物が大好きです。
幽霊だろうと妖怪だろうとそんなオカルトが居て欲しい、見たことはなくても世の中いる方が面白いと思っています。
緒川薫子はある日、突然身体が縮み子供の姿になる。彼女は「呪詛」と言う本を読んで身体が縮んでしまいます。
それを心配したバイト仲間の徒野蓮が訪ねて来ます。
しかし、徒野は変態ですが怪異に詳しく…
この話は、人それぞれの想いがあるから怪異に頼ってしまう、依存したくなる。
そうまでして叶えて欲しい事や、怪異にしか出来ないから頼りたい人達が怪異に出会う話です。
怪異作品の中だと面白い方かな?
私はオカルト作品は好きだけど私からすればオカルト作品は一種のギャンブルみたいな感じで面白い、面白くないがハッキリしますが、こちらは面白いかな?と思います。
人の気持ちや感情に怪異をそこに織り交ぜており少し考えさせられる作品となっています。
逆に恐怖は感じられませんでしたね。
恐怖度は低いので怖い話が苦手な人でも見えるし、いい話も多いので、そう言う意味でも楽しめる作品です。
ただ、恐怖を求める人には合わないと思います。
緒川墨子は天才作家と呼ばれていました。
しかし、中々努力は実らず28歳になり若さを欲した。
若ければ天才だったあの頃に戻りたくて、もう一度、夢と才能に出会えると信じて「呪詛」を手放せなかったりします。
その「呪詛」が彼女の武器です。
1話から使いこなしていましたねww
この力で女子校に潜入したりとか物語に重要なアイテムになってきます。
後、乙ちゃんの面倒見が良かったりと大人な主人公なので、そうした役割もあります。
化野蓮はオカルトに詳しく「神隠し」と呼ばれて、「妹の乙を元の世界に返す」事が目的の様です。
そして「熟女」好きで変態ですが怪異に対しては優秀で、彼は何か辛い過去があるみたいですね。
彼は異界からの漂流物らしいです。
「きさらぎ駅」の存在の意味を知らされると異物だから世界から排除されて今の世界に居て妹の乙は巻き込まれただけ?
しかし、やはり彼が1番謎でしたね。
化野乙は蓮の妹です。
怪異の痕跡を見える女の子です。
普通の女の子らしいのですが、霊感のある女の子程度の認識でいいのかな?
お兄ちゃん大好きなんですが、兄を誘惑する?(兄の暴走)の緒川を若作り先輩と呼びます。
そして、悪口の意味を込めた「団地妻」と呼びます。
結構、兄には優しい妹で兄が1人で自分を元の世界に帰す事を知っていて、彼女は兄も一緒に帰りたいと願っている女の子ですね。
優しい子で、多分、本当に元の世界に帰りたいんだろうなぁ〜と感じます。
仏壇の前で「死んだ人はそこにいるの?」とか「探し続けてくれる人がいたから、帰る場所を作ってくれる人がいたから帰れたんだよ。」など、印象的セリフも多いイメージかな。
畦目先生
優しい先生です。
自分が虐められていた過去があり、学校での虐めを許せなくて虐めを見かけたら止めにくるような先生です。
彼女は唯一の家族がお婆ちゃんで、その事で学校で虐めに合います。
クラスメイトも先生も誰一人として彼女の味方になって貰えずに苦しんだ過去があり、彼女も虐められていたけど、お婆ちゃんも町内で虐めにあったそうです。
まぁ、それはね。
結局、どんな理由があろうと虐めは許されないよね。
気に入らない事があるなら1人でケンカでも言い合いでもすればいいのにね。
クラス皆で虐めってのはないよね。
集団で1人をとか最低だよ。
私はケンカはいいんじゃない?って思う。
集団リンチとは話は変わるけど1VS1ならいいんじやない?
そりゃ、一人一人考え方も感じ方もあるし意見がぶつかったり納得出来ない事もあるじゃん?
ただ、だからこそ、気に入らないからとか他人の事を揚げ足を取り、嫌がらせをしたり、面白そうとか面白いって一緒に虐める奴や、それを見て見ぬふりする先生も正直最低だよ。
お婆ちゃんにしてもさ、良い大人が恥ずかい事するなよって思います。
昔、ニュースにもなってたよね。
正直、大人になっても善悪が解らない大人にはなりたくないなぁーって思います。
見ていて情けなくなりますね。
大人の虐め程情けないものはないです。
そんな事があったから畦目先生は虐めを無くしたいと、虐める加害者を怪異の力で苦しめて居ました。
正直、私も化野と同じで彼女には基本的には賛同かな?
ただ、彼女は、自分の物差しで判断して虐めに見えたら全て虐めっ子認定です。
それは違うよなぁ〜って思うんですよ。
虐めをして誰かを苦しめる様な人を庇う必要はないって、私は思うけど、単なるジョークで加害者にされたら、その子も友達も悲しむじゃん?
確かに、「ふざけてただけ」「そんなつもりはなかった」じゃ済まされない。
けどさ、それでもだよ、そこに悪意があるのか無いのかも判断出来ないじゃん?
難しい判断だと思います。
それを、しっかり調べも、知ろうともしないで全部怪異で片ずけるのは、その虐めっこと同じになっちゃうよ?って思いましたね。
ただ、彼女の「虐めのない世界」は素敵だと思います。
やり方は間違えていたけど、言い分は正しいと思います。
雫の話は感動しますね。
友人を探して怪異フォーニーシャオニーハイを追い続けて、雨の日の夜にドアを叩く怪異になった友人に会いたくて怪異の叩くドアを開ける。
雫に優しくしてくれた唯一の友達に会いたくて……
自分が死ぬとしても友達に会いたいと思ってドアを開ける。
そうすれば友人に会えるから、怪異から解放してあげたくて、でも友達も本当は雫に会いたくて、雫には「生きて」欲しかった様です。
だから、雫に呪物を渡したのでしょうね。
自分に怪異に囚われないで幸せに生きて欲しいと……
コレには乙ちゃんの気持ちも載せられて描かれてる部分もあり感動しましたね。
Vtuberよるむんちゃんの怪異は現代怪異らしい怪異ですね。
のどかはアイドルを夢見る女の子。
けど、両親の病院を継がされる為に勉強ばかりさせられてアイドルになりたい夢を両親に言えなかったけど、彼女の心の支えがVtuberのヨルちゃんでしたが、突然のヨルが引退すると発表されショックを受けるも、その夜、唐突にVtuberのヨルの配信が始まり、のどかは頑張り過ぎて最終的に徹夜4日目で無理が祟り倒れてしまう。
コレはなんだろ。
アバターにもアバターの気持ちがあって蓋を開けてみれば優しい話でしたね。
結局はファンの皆んなが心配で、そして自分に命と声を吹き込んでくれた闘病中の美甘を心配して居たんですね。
この話をみて、私も、きっと皆さんも好きなキャラクターが居ると思います。
けど、そんな、キャラ達にも心があるかもしれないと考えたら私は素敵だなぁーって感じましたね。
蓮は妹の乙を元の世界に戻してあげたくて怪異から呪物を手に入れて異世界行きの切符を集めていましたが、中々上手くいかず、如月駅の窓口に自らを切符の対価にする事を決めます。
彼も「異界からの漂流物」らしいですから切手になれるのですが、切符になると彼は消滅してしまうらしく…
それでも、妹を元の世界(暗泥駅)まで返す為に妹に秘密にして彼女を帰す事にするのですが、乙はその違和感……そして兄の正体にも気づいたようですね。
それでも、乙はすべてを思い出し帰って行きます。
そして、蓮は消えてしまう。
墨子は1人残され蓮を探していて、切符の身代わりになったのですが、未練を残しておいたから無事に墨子に再会して終わり方なんですが……雑ですね。
全体的には良かったけど、ラストが駆け足すぎます。
最後が、もっと丁寧に描けて居たらよかった……良い話が多かったのに、雑過ぎて肝心の乙ちゃんとの別れや、薫子と蓮の再会も特に何も感じませんでした。
1番詰まらない話が最後に来た感じです。
美味しいコース料理を食べてたのに〆が調理をミスしたデザートを出された様な感覚ですね……
1番大事なシーンがこれでは……
乙ちゃんのメッセージもイマイチピンと来ないですね……ラスト以外は全然いい話なのに…