テナ さんの感想・評価
3.1
物語 : 4.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
拗らせたザガンが頑張って愛でる話
魔王が死に魔王の遺産が出品されるオークションが開かれる様になり、それに参加した主人公のザガンが、奴隷として出品されたエルフの奴隷ネフィリアに一目惚れして彼女を落札します。
ザガンは割と悪い顔をします。
しかし、根は優しい男なんですよ。
ツンツンしていています。
ツンデレ男子ですw
自分の気持ちを言葉に出せない中学生男子のようなザガン。
ネフィーは囚われた時にはすでに目が死んでいます。
肝が据わっていると言うか、何されても覚悟してるから殺すなり実験なりしてくれと言わんばかりに精神的にも死んでいます。
しかし、ザガンの「俺のために生きろ」って言葉で少し目つきが優しくなった気がしましたね。
そんな2人の物語りなんですが面白いです。
わたしがこの手の作品を面白く感じたのは珍しい気がします。
まず、ザガンの自分へのツッコミが面白いですw
強がる自分や挨拶を照れて返せないとかコミュ症中学生ザガンがいい味だしてます。
フォークを使いこなせないのも面白いし、2人で買い物に行くと2人共世間知らずで何を買えばいいのか解らないのもネタとして悪くないです。
多分、元々はザガンは冷たくも他者に興味がないから族に襲われる馬車を見ても気にも止めないし、むしろ馬車を襲って金品を強奪する方が手っ取り早いと考えるような人間です。
まぁ元々悪い人間じゃないのですが、面倒くさがりなんですよね。
今、住んでいる城にある拷問器具は前の主人の持ち物で、前の持ち主の持ち物を面倒だから片付けないてかもありますし、城も廃れたままで面倒くさくて掃除してなかったり。
しかし、そこにネフィが絡むと、そんな人間に思われたくない、と考えて、馬車を襲わないし、寧ろ馬車を助けます。
それは、族は怖くないものと教えたいとの事でしたけどね。
ネフィがいるとザガンがまともになりますねw
好きな子には悪く見られたくない良く見られたいってのは誰もが考える事ですし、ザガンも人間味溢れる気がしますね。
で、ネフィの奴隷の首輪を外す方法を探したりと物語が進むとザガンの良さが見えてきますね。
当然ですが、挨拶も出来る様になったザガン君です(⑉>ᴗ<ノノ゙パチパチパチ~
ネフィもネフィで自ら城を掃除したりザガンの朝食を準備したりなど、生きることを諦めていたネフィにザガンの事を考える余裕が出てきた様に思いました。
で、怒らせたら怖い人でもあります。
ザガンってかなり強い魔術師なんですがザガンも驚く程の力がありす。
ただ、ネフィは奴隷にされてたけど、元から幸せだった訳じゃなくて「呪い子」と呼ばれて、迫害されてエルフの里が襲われて戦えと言われて1人戦場に出されて、敢えて無抵抗に捕まり、里のエルフが殺されていく事態に「ざまぁみろ」と思ったらしいです。
当然ですよね。
誰にも憎む人が出来た事も辛い想いを味合わせられた人もいると思う。
もしも、それでも、その人達の為に立ち上がれたなら凄く強くてカッコよく立派な人間だと思う。
けど、実際はそうはいかないと思う。
きっと、私がネフィーの立場に立ったら同じ感想を抱くし心が晴れる事はなくても、どうなっても知らないって思うと思います。
もしかしたら、少しは心がスカッーとするのかも?しれないし、考えたけど……ちょっと未体験ゾーン過ぎて想像出来なかったですww
ただ、その選択肢を後悔しないし罪悪感も生まれない気はしたんですよね。
いゃ、もしかしたらそこまで考える余裕もないのかもしれません。
心がその人達にズタズタに引き裂かれているわけですからね。
ネフィも多分アレだけ強かったから守れたのかもしれませんが、守る気すら失せたのでしょうね。
ネフィは幸せを諦めていたのでしょうね。
生まれた時から酷い目に合わされて、捕まって奴隷にされる人生を死って形で辞めたかったのかも?
彼女はそれだけ傷つけられていた。
だから、ネフィの抱いた「ざまぁみろ」を酷いとは思いませんでしたね。
で、そう考えたらネフィに初めて優しくしてくれたのがザガンだったのですね。
それが彼女がザガンの隣で笑える様になった理由なんだと思いました。
なのに!
ザガンは魔王になって、ネフィに「魔王の俺にはネフィはもう必要ない出て行ってくれ」とネフィを突き放します。
そのせいで、また目が死んで生きる事を諦めてるような感じに……
そんなネフィは捨てられてもザガンを信じる言葉が出てきたりと、ネフィが本当にいい子だと思いました。
ザガンにもね、彼にも彼の理由がありました。
魔王になった自分に関わるとネフィに危険が伴うから、自分から離れても平穏な温もりの中で生きていけるからと。
けどね!
彼はネフィに「ネフィの望むままにしろ、ネフィが必要だ」って言っていたんですよ?
ネフィの望むままに、と!
なのに!ネフィの意見も気持ちも確認しもしないで、首輪外して、さようならは絶対ないよ。
相手の事を思っての優しさってあると思うんですよ。
けどね、こんな一方的に押し付けた優しさなんて優しさじゃないです!
そんなのは優しさの押し付けでしかないって思うし、そんな自分勝手なエゴの優しさなんて嬉しくもないです。
窮地の中ならともかく話す時間はあったのですから。
結果はどうなるか解らないけど、一方的な押し付けた気持ちより、話を聞きたいし、聞いてもらいたい。
それが、相手を思い考える優しさだと思うんです。
ネフィはそれでもザガンを心配して居て凄く優しいんです。
私もザガンは酷いことをしたし、言ったと思う。
私なら1発は殴ると思うw
それでも、ネフィはずっとザガンを心配して隣にいる人が自分じゃなくても「1人にならないで」と言ってくれてネフィの優しさを感じるシーンでした。
で、ザガンの「奴隷でも使用人でも弟子でもない関係になりたいんだ!お前は俺のものだ!」はよかったですね♪
コミュ症中学生ザガンの割には頑張ったんじゃないかな?
この後からは進展した様な進展しないようなw
聖騎士のシャスティル
貴女!聖騎士だったのですか!
前に顔を剥がす魔術師からザガンに助けて貰っていたのてますが、不意打ちとは言え聖騎士なら反撃出来た気がするのですが…………
まぁ、ザガンを襲いに来るのですが、それもザガンへ恩返しする為だったりとか、良い子なんですけどねw
後、捨てられたネフィを気にかけたら町民にネフィを虐めたと思われた可哀想な子ですw
その町民達のネフィを庇う為の言葉に1人「給金をあげろ!」と私情を挟んだ町民がww
で、シャスティルは聖剣を返却します。
まぁ、これもザガン絡みなのですけどね。
で、協会はシャスティルを処分しようとします。
毒を盛られた様で……
しばらくザガンの城で働く事になります。
バルバロスはザガンの知り合いだったのですが、実はザガンの敵でした。
ネフィとシャステルを誘拐して数々の人間を誘拐した男です。
この件はザガンが助けに来て圧勝します。
圧勝しますが、最後は和解をします。
本来は魔術師に友達って概念はないらしいです。
それでも、2人の間には友情があったんだと思います。
1番はネフィが陽の光を歩けるようにバルバロスを殺すことはしなかった。
けど、それだけが理由じゃないんだと思います。
で、ザガンは何かを継承したみたいです。
魔族?らしいけど、ザガンより強いらしい魔族を継承したみたいですw
これからの展開に期待ですねw
フォルは龍の子でザガンの城への侵入者でザガンの「今、食事中だ!」「飯に誇りが入る!」とネフィの手作りプリンを守る事を優先されて少し待っているのが面白い侵入者です。
あと、ネフィと一緒にいる事が増えるのですが、割と素直なんですよね。
シャスティルとは少し面白い関係です。
で、フォルの父を殺したとされる男ラーファエルですが、本当はフォルの父の龍とラーファエルが共闘し魔族と戦い命を落とした事が発覚します。
彼は不器用な人間で、挑発的な言葉や殺気に満ちた笑顔も全ては友好関係を築く為だったそうですwww
何と不器用な人ww
で、ラーファエルがザガンの家で執事になります…………えぇ……まさかの事態w
この作品の真の敵は魔族なんですね。
この世界、魔術師と聖騎士が敵対関係らしいですが、シャスティルとザガンが共闘して魔族の欠片の入ったゴーレムを倒しますが、魔族は魔術師と聖騎士が協力しなくては勝てないのかも?知れませんね。
さて、最後は完全にコメディでしたね。
シャスティルが料理下手にポコちゃん大好きな事が発覚ww
ザガンは路地裏育ちだから、路地裏の子供たちに優しいってのはいいよね。
1日を生きることの大変さや、その中で生きていて与えてくれる優しさを知っているからこその優しさだったのでしょうね。
さて、こちらの作品は内容がいい感じがしますね。
特別絵がいい訳でもないし動く訳でもないですが優しい物語なので楽しく見られましたね。