蒼い✨️ さんの感想・評価

3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

面白かったと思う。

【概要】

アニメーション制作：エイトビット

2020年11月27日に発売されたコミカライズ作品単行本第16巻限定版付属のOAD。

原作は、「小説家になろう」に連載していたweb小説を改訂し、
マイクロマガジン社のGCノベルズから刊行されている伏瀬によるライトノベル。
原作イラストは、みっつばーが担当。
『月刊少年シリウス』にて、漫画家・川上泰樹によるコミカライズ版が連載中。

監督は、菊地康仁。

【あらすじ】

大手ゼネコン勤務のサラリーマン、三上悟（37）は通り魔に刺されて死亡し、
最低位の魔物のスライムに異世界転生。

前世では日本の大卒サラリーマンだった知能と、
「大賢者」「捕食者」のスキルと暴風竜ヴェルドラと友人になって手に入れた魔素で、
魔物を狩り続けては成長を続け、新しい名前・リムルを得たスライムは、
転移者シズとの出来事で少女のようだが性別不詳の人間の姿に擬態できるようになったり、
様々な亜人や魔物などの忠誠を得てジュラ・テンペスト連邦国を建国して、
皆から慕われる盟主になる。
新興国のジュラ・テンペスト連邦国は、周辺諸国との国交をすることになった。

今回は、そのリムルの異世界転生から二年が経過した頃の話。

イングラシア王国の自由学園の毎年恒例の学校行事である野外訓練では、
担任の贔屓を防ぐために別クラスの教師が採点をする規則で、
臨時教師のリムル担任のSクラスは女性教師のティスが引率。
魔物を倒して目的地であるグラトル伯爵の屋敷に一番乗りしたSクラスは、
グラトル伯爵の勧めで第二の訓練場所である街外れの洞窟に下見に行った。

そこでは誘拐目的の盗賊の一味が待ち伏せしていたが、
子どもたちの手で返り討ち。盗賊の雇い主は伯爵の執事であるが、
なんとその執事は偽物であり、正体は執事を飲み込んで人間に化けた妖魔だった！！
そして、盗賊とは比較にならないピンチが子どもたちに襲いかかろうとしていた。

【感想】

今回の黒幕が邪悪な妖魔で、へっぽこ盗賊との格の違いを見せつけて、
あっというまに子どもたちを戦闘不能にしてティス先生を追い詰めていくわけですが、
小さくとも戦士の心構えができていて、リムルへの信頼もバッチリな子どもたち。
先生も含めて全員が毅然とした態度で、
誰一人妖魔に対して命乞いをしなかったのは立派と見るべきでしょうか？
誰も死なない前提でのメタな展開だったのか？あっさり殺しては面白くないと、
恐怖と苦痛を与えて嬲り殺すつもりで、妖魔が手加減してくれたのでしょうか？
一人として生かして帰すつもりがなくて、人間に絶望と苦しみを与えて、
その感情を養分にする目的での一連の犯行だったようです。

結果的には、特に損害もなく全員が無事に帰還できたわけですが、
妖魔を倒した救世主がリムルではなくて本編の別のキャラクター。
シズさんの教え子たちを救ったのは、1期の24話で描かれたシズさんとの因縁がある彼でして、
禍々しくもイケメンの作画に気合が入っています。
スタッフも力を入れる部分がわかってる感じ（笑）
虫けらを踏み潰す感覚でイケメンがイキった敵を駆除していく。これが転スラでもありますね。

あ？うん…今回の連続エピソード3本ではリムルは一度も戦ってないですね。
別の分野でのリムルの活躍があるわけですが、大賢者とポーションって便利ですね。
外科医を目指す医学生が何年もかけて習得していくことが一瞬でできるじゃん？
これはなろう作品ではありがちなことですけどね。うちの40年以上仕事一筋だった父親が、
孫が愛読している某なろう小説を読んで“低俗”と切り捨てたのも、
過程や仕事の苦労を軽視して利便性と結果のみを求める傾向が、
なろう小説にあるのが理由であるのかも？と納得したりです。
なにはともあれ一件落着。2期の25話～30話の間に入る裏エピソードでした。

ググってみれば今回のアニオリキャラのはずが、後のエピソードで再登場したりでして、
飛ばしても良いはずのOVAですが観ておくと後々の話がもっと理解できる。
知らない人は知らないままでも良いのでしょうけど、
これもこの作品の楽しみ方の一つだと思いました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。