Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
からみあう陰謀 その行く末は
この作品の原作は未読ですが、前作のTVアニメ「王様ランキング」は視聴済です。
完走後にwikiをチラ見して知ったのですが、本作品の内容は前作で語られなかったスペシャルエピソードになっていることから、前作の続きの「第2期」という位置付けにはなっていないようです。
そして本作品は、WIT STUDIOさんの10周年記念作品でもあります。
WIT STUDIOさんと言えば、「進撃の巨人」「甲鉄城のカバネリ」「ヴィンランド・サガ」の様な骨太の作品が多いという印象がありますが、なぜ毛色の異なる本作品を10周年記念作品として選ばれたのか、個人的にはとても興味がありました。
実際の理由は分かりませんが、優しさ溢れる作品であることは一端を担っていると思います。
優しさには色んなカタチがあります。
そしてその効能も十人十色…
この作品では、様々な優しさのカタチを目の当たりにすることの出来る作品だと思いました。
だから、じんわり心に染み入るんです。
国の豊かさ、抱えている強者どもの数、
そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、
それらを総合的にランキングしたもの、それが〝王様ランキング〟である。
主人公のボッジは、王様ランキング七位のボッス王が統治する王国の
第一王子として生まれた。
ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、
まともに剣すら振れぬほど非力であり、
家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。
そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。
カゲとの出会い、そして小さな勇気によって、
ボッジの人生は大きく動きだす———— 。
公式HPのSTORYを引用させて頂きました。
そう言えば、この作品は国の強さや豊かさを争う「王様ランキング」だったんですね。
前作の序盤と、今回の終盤でちょいちょいランキングに纏わる物語は描かれていましたが、それ以外には殆ど触れられていない印象です。
ボッチの必死さや直向きさを見ていると、ランキングの事は頭からスッポリ抜け落ちていました。
この作品ではランキングで上位を取るより、もっと大切なモノを描いているような気がしました。
それとも、物語が超大作過ぎて全然そこまで到達していないとか…!?
ボッチは非力で耳も聞こえず言葉も話せないというヘレン・ケラーの様な三重苦を背負っていますが、普段のボッチからはそんな苦しみは微塵も感じられません。
その様に生まれたのには原因があるのですけれど、それは前作で描かれていたので割愛します。
そしてこの作品の面白さを何倍にも膨らませているのが、カゲの存在だと思っています。
生まれた境遇に難があったからか性格はひねくれていますが、ボッチを想う気持ちは本物です。
優しさ…と言えばヒリングは外せませんね。
少し分かりにくいかもしれませんが、母親の愛情を知っている女性でした。
原作は既刊18巻で刊行されており、アニメでは12巻155話目までは映像化されたそうです。
そう言えば、公式サイトに伺った際に見つけてしまいました^^;
なんと「王様ランキング」の完全新作劇場版アニメが制作されることが決まったそうです。
詳細はこれからの様ですが、続報が楽しみですね。
オープニンブテーマは、PEOPLE 1さんによる「GOLD」
エンディングテーマは、Aimerさんによる「あてもなく」
1クール全10話の物語でした。
この作品のキャラデザは正直得意な方ではありませんが、このキャラデザでしか醸し出せない味を堪能することの出来る作品です。
しっかり堪能させて頂きました。