「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(アニメ映画)」

総合得点
74.3
感想・評価
76
棚に入れた
258
ランキング
921
★★★★★ 4.1 (76)
物語
3.8
作画
4.2
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.1

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ネタバレ

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

Tragic Love Story

みんなだいすきガンダムシード。
初代から20年の歳月を経てついに完結。

ドロドロ愛憎劇とトゲトゲスーパーロボット大戦の二本柱で贈るエンタメロボアニメ完結編。今回もきちんとシードしてる。ペーペーだったキャラが偉くなって大活躍するのは長期シリーズの醍醐味。懐かしい顔ぶれにほっこりしてしまう、笑いあり笑いありの人間ドラマ。幾度も頓挫しながら公開にこぎつけた執念と、日本映画の必須パーツのお涙頂戴をしないところも作品に対する愛を感じられる作品。お話はやはりガタガタなのだが、ファンムービーとして懐かしキャラの大活躍にグッとくるだけで満足です。

新キャラのポッと出感は否定できないが旧作は両方で100話あるわけで掘り下げガーなのは仕方ない。しかしやはりロボアニメには欠かせない有能嫌味クールメガネや上昇志向ビッチなど、初見でも爪痕を残せるキャラもチラホラ。敵のファウンデーションの面々も実にコテコテな設定なので観やすい。ラスボスはcv田村ゆかりの金髪ロリ幼女、アウラ(50)。

バトル
結局恋愛でも戦闘でも一番強かったラクスさん。次点では防御力に定評のあるムウさん。上位種であるアコードの優位性がよくわからんが心が読める程度?「最後に愛は勝つ」でもいいんだけど「コーディネーターとは違うのだよッ!コーディネーターとはッ!」ってなロジックが一言でいいから欲しかった。ゲームみたいな回転モーション斬撃は笑った。しかしトゲトゲガンダムに地上戦は似合わんな。

世界観
凄まじい出力を誇るメカばかりなので世界のエネルギー問題は解決してる世界線かな。昔のロボアニメはたいてい資源戦争だったので、そこをクリアしても結局争いは終わらないということか。ファウンデーションって新興国なのに凄い国力。ディスティニープランは古代の優生思想が抱えた近親相姦による奇形問題が解決されるのならオプションとしてアリな気もする。しかし生まれながらに運命が定められてしまう人生はもはや呪いと同義。というか心が読めるのって地獄だと思う。ブラックナイツが社不ばかりなのはギフテッドを揶揄するものなのか。

メカ
せっかくの新メカなのに親衛隊のスコードがダサい方の量産機で残念。ボス機のカルラはギアス味のあるワンオフ感はいいがなんか浮いてる。ドラグナーがドラグナーまんますぎて笑う。コロコロ乗り換えても結局戦局を変える活躍をしたのは最後までロボより換装追加武装だったような。ギャンの見た目はカッコいいのだが、あんなビームまみれの戦域で近接戦闘専用機の運用は自殺行為だろう。さすが異名持ちってか。ゲルググすらあんなうるさいデザインなのでブリッツとバスターのシンプルさが際立つ。

キャラ
凄まじい数の一般人が死んでもメインは誰も死なない。さすがカップリングガンダム。ザフトの二人はたまらんですね。あんなにやんちゃだったのに大人になったなあイザーク…。メインキャラはみんないい感じで見せ場があって良き。ラクスが実はアコードだったってのはもう少し掘ってもよかった気はする。

NTR
生まれながらの支配階級なアコードたち。オルフェは統治者としてラクスを擁することが責務となるが、同時に常に勝者として君臨することが自身の存在証明でもあり、たとえ恋愛バトルにおいても決して負けることは許されない。選民思想のアコードらしく終始スペックマウントに拘泥するオルフェが、地球の恋愛観で生きるラクスを射止めることなどできるはずもなく。マウントするなら生産性とかバリュー、ミッションとか言って欲しかった。

ロボットアニメ
マッチポンプ報復開戦、奪還被害茶番劇、機体遠隔操作、自由軌道砲、機体隠蔽などのお約束は全部みたことあるやつだけども、きちんとロボアニメしてて久々にメカSFの醍醐味を感じられた。ガルガンティアやグリッドマンはともかく水星やブレイバーンも結局美少女萌えアニメだったので。

アコード
改造人間の悲哀を押し出せば普通に1クール出来る設定だった。本作は懐かしのスーパーヒーロー列伝なのでメイン以外はほぼモブだったが、イングリットはかなり美味しく料理できたと思う。ワンオフエース機の複座担当が可能なハイスペックでオルファの相手としても遜色はなかったはず。しかし相手が悪すぎた。ラクスは世界一の有名人。スペック厨のオルフェは皆が羨む優勝トロフィーしか眼中にない。そしてアコードは相手の心が読めてしまう。可能性はゼロ。そしてラクスとキラの絆を見たイングリットはもはや勝機すらも見込めない。叶わぬ恋と知りながら、勝てぬ戦と知りながら、それでも最愛の相手に添い遂げようとする心意気。結局最後まで振り向きもしなかったオルファと、彼を見つめながら共に逝くイングリット。彼女の胸中を思うととても涙無しでは語れないラストバトル。しかしこれはNTRガンダム。ここ掘ってもしゃーないか。複数種族間の勢力戦争はザブングルくらいなので、またやってもいいと思うのだけど。


難癖
ラクスのピチピチパイスーの胸揺れには流石に萎えた。
あとはまあ許す。


結果的にはおもしろかったです!!!!って言えるかな。

キン肉マンや聖闘士星矢のガバガバさが許せる人なら楽しめると思います。

投稿 : 2024/06/12
閲覧 : 41
サンキュー:

2

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