「劇場版 響け!ユーフォニアム ~ 北宇治高校吹奏楽部へようこそ ~(アニメ映画)」

総合得点
72.2
感想・評価
317
棚に入れた
1728
ランキング
1192
★★★★★ 4.1 (317)
物語
3.9
作画
4.3
声優
4.0
音楽
4.3
キャラ
4.0

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ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

話を理解したい人にはこれで良いかも?

【概要】

アニメーション制作:京都アニメーション

2016年4月23日に公開された103分間の劇場版アニメ。
原作は、宝島社文庫から刊行されている武田綾乃による小説。

監督は、石原立也。

【あらすじ】

黄前久美子は、中学三年生のときの吹奏楽コンクールでダメ金で喜んでいたが、
同じ部で悔し涙いっぱいの高坂麗奈とはコンクールへの情熱の差で話が噛み合わなかった。
北宇治高校に進学した久美子は、同じクラスの加藤葉月と川島緑輝と吹奏楽部に入部。
麗奈も北宇治に進学して入部した。

北宇治高校吹奏楽部は10年前は強豪であったが、今では万年銅賞。
個人単位では上手い人はいるが、だらけた空気が部全体に漂っていて、
練習中に遊んでいるなど意識が低く、合奏は酷いものだった。

今年から音楽教師の滝昇が新しく顧問になり、アンケートを取って全国大会出場を目標に、
スパルタ練習が始まる。部員からの不平不満が続出はしていたが、
自分たちが上手くなっていくの実感していくと、
部員たちは練習に身が入るようになるのだった。

【感想】

TVシリーズの本編が282分?相当なのをエンドロールを除いては97分間の尺に再編集。
よって総集編としてエピソードの整理と取捨選択が行われるわけですが、
群像劇としての日常シーンが大幅に剪定されて、久美子の姉・麻美子の姿は無く、
久美子と仲の良い先輩部員の斎藤葵の台詞も退部の話も無し。久美子と麗奈の物語としての再構成。

新たにアフレコが全て録り直されてたり、演奏シーンやみぞれなどの追加カットがあったりで、
目立つところではマーチングバンドのアニメーションの尺が大幅に増えているのが見どころで、
音楽とアニメーションを楽しむ一点ではTV版から改良されているのと削られた部分は、
時間の関係でトレードオフといったところでしょうか。

NHK Eテレで3期が放送されていますが、
それはきちんとこれまでの過去の物語の数々と繋がっていまして、
後に部長を継いだ三年生時の久美子の価値観や考え方を理解するのに、
部長に就任するまでの数々の出来事を把握しておくことが必要。

中学時代に先輩を差し置いてコンクールメンバーに選ばれて、選ばれなかった先輩との不和が原因で、
頑張ることへの前向きさを失ってしまった久美子。
だから次の大会に進めずに負けて悔しがる麗奈の涙を理解できずにいたのですが、

その久美子が北宇治に入って、部員たちがやる気を出すように変化した吹部で、
ライバルとして正しく競い合おうとするの部員の努力や思いに感化されたりして、
頑張れば必ずしも望む結果が得られるとは限らないにしても、
誰にでもチャンスを与えて努力と才能が正しく評価されるのが北宇治であると信じるようになり、
滝先生のもとでモチベーションを再生して、麗奈の涙を理解するのが1期での本筋であり、
たゆまぬ努力と向上心こそが、これから作られていく守られるべき北宇治の新たな伝統として、
久美子のキャッチフレーズとして使われる「私、北宇治が好き」に繋がっていく。
これが出来上がるまでの久美子の感情と理屈の積み重ねを理解する物語であると思いました。
これが、息苦しさやギスギスと評されることも少なくはないですけどね。

尺の中でよくまとまってはいますが、
駆け足気味の劇場版より再編集前のTV版のほうが日常描写とコメディ成分が豊富で、
お話としては面白かったのは否めないですね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/06/07
閲覧 : 119
サンキュー:

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