二足歩行したくない さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
偽りの戦い、その黎明の囁声
Fateシリーズのスピンアウト小説原作アニメのプロローグ。
原作は『デュラララ!!』、『バッカーノ!』などの作者である成田良悟氏で、2000年代後半に盛んだったFateシリーズ派生作品の一つです。
一作目から10年以上経ってからのアニメ化発表であり、個人的には懐かしささえ覚えるタイトルですね。
一般的に長期作品はどんどん設定追加され内容がマニアックになっていくのですが、Fateシリーズは最初から作り込みがすごく、新規ユーザー向けに設定リセットなどせずに、過去作と裏設定ありきのサーガが続いています。
ファンを振り落とすようなことを続けているのに、関連アニメ、ゲームが現在も続いていて、コンテンツとして人気を保ち続けているのはすごいですね。
古残ファンももはや今更引き合えすことができなくなったということなのかもです。
私はFateシリーズはあらかたプレイ/視聴済み、成田良悟作品は結構読んでる状態でのレビューです。
なお、strange Fake本編については予備知識無しです。
テレビアニメ化が決まったstrange Fakeの紹介映像のようなもので、本作のみで完結はしていないです。
strange Fakeは第五次聖杯戦争の後、アメリカ・スノーフィールドで起きた"偽りの聖杯戦争"が舞台となります。
魔術協会は調査で、それが何者かによって聖杯戦争の技術を模して行われていることを突き止めるが、スノーフィールドには内外より多くの魔術師が聖杯を求め集まりくる。
そして、呼び出されるはずのないサーヴァントとそのマスターが揃い、聖杯戦争が開幕する、という展開です。
ただ、本作で語られるのはその導入、マスターたちとサーヴァントたちの来歴までで、物語が動く直前までとなります。
おそらく、本編でも同じ内容が流れるものと思うので、本作は未視聴でも本編からでも問題ないと思います。
開始早々、おなじみロード・エルメロイII世が登場、世界観と"偽りの聖杯戦争"について説明してもらえます。
FGOを除けば、サーヴァントたちはほぼ初登場なのですが、過去作から引き続いて、おなじみのあのアーチャーも登場します。
今のところ過去作を見ていないと話がわからないというほどのことはないですが、そもそもスピンオフということもあるので、Fateシリーズは知った上で視聴した方が良いと思います。
基本的に重苦しく、笑いのない真面目な雰囲気で進行します。
絵柄も独特で、戦闘シーンではおしゃれな音楽まで流れ出します。
舞台がアメリカで、アニメの発表が行われたのもロサンゼルスだったことから、アメリカ人受けしそうな演出をしたのかなと思いました。
作品の雰囲気とはあっていますが、一方で、意外に思えるほどロリキャラの割合が多くちぐはぐさを感じました。
ロリ神の降臨は必要なのだろうか。
聖杯戦争の始まり、マスターとサーヴァントたちの経緯、最後に、本作の主役となるマスターがサーヴァントを召喚し本編に続きます。
作画の気合の入れようがすごく、プロローグ時点で完成度はかなり高かった。本編も楽しみ。