Mi-24 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
主人公「岩戸 鈴芽」が不快で嫌な奴
「過去のトラウマに区切りを付け、新たなスタートを切る」
これが素直なこの作品のメッセージだと思う。
しかし、主人公の行動は終始
「草太さん!草太さん!草太さん!」
こればっか。
主人公の「岩戸 鈴芽」は道で偶然すれ違ったイケメン「宗像 草太」をロックオン。
その後、鈴芽は草太以外の事を考えなくなる。
「お気に入りのイケメンが手に入るなら、それ以外はどうなってもいい」
鈴芽はこの考えを思ったり口に出すだけでなく、実際に行動で示すから凄い。
分かっているのは「数万人が死ぬ大災害が起こる」こと。
その後、事態を収拾できるかは不透明でよく分からない。
この状況で鈴芽は、なんの迷いもなく大災害を起こして草太を入手する選択をして、要石「草太」を引き抜く。
視野が狭くなんの責務も負っていない女子高生だから仕方ないかも知れないが、岩戸 鈴芽は恐ろしく自分勝手で嫌な奴だ。
可哀想だったのは先代の要石の「ダイジン」。
劇中で要石は「場所や要石自体も時代によって変わる」と言っていた。
要石「ダイジン」も、要石になった草太がそうだったように、自身が望んだ訳ではなく成り行きで要石となり、人々を守る為に何百年も責務に耐えてきたのかもしれない。
相手の立場を一切考えずに自身の都合だけで行動する、鈴芽のダイジンに対するふざけた態度といったら...
私には「岩戸 鈴芽」が
「震災の呪縛に捕らわれていたが、“恋”によって未来に前進する女の子」
とは、とても思えず
「自己都合で大災害を引き起こすテロリスト」
にしか見えなかった。
これは好き勝手に振る舞う主人公のブレーキ役がいなかったのが原因だろうか?
岩戸 鈴芽の身勝手な性格も改善せず、全く成長しなかったのも始末が悪い。
不快で嫌な奴「岩戸 鈴芽」の思い通りになる結末で、見た後になんだかモヤモヤする作品だった。