くまごろう さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:今観てる
終わりよければ全て良し、ではないんだよなぁ
視聴完了
全12話
ジャンル
ファンタジー
下げて上げる系
タイトル由来
タイトル詐欺
最弱:スキルの星が0=最弱なのか?実はそうではないんだという話が後で出てくるが、説明がないため作品としての定義が不明。
ゴミ拾いの旅:ゴミ拾いの旅ではない。ゴミ拾いは1箇所にとどまってもなんの問題もない。
始めました:本人が自主的に始めたわけではない。
私なら、
星なしテイマー、ゴミ拾いしながら旅を続けます
とかかな。
設定
ファンタジー、だが全体的にかなりハードモードな世界観で、街道に魔物が出て人が普通に殺されたり、人身売買組織が国の中枢まで蔓延っていたりする。
神が授けるスキルというものが存在し、全ての子は5歳の誕生日に神よりスキルを授かる。スキルは絶対的な力を持っており、人々はスキルに基づく仕事を行うため、スキルレベル0=神が必要ないと判断した存在、という考えが根本にある。
主人公は普通の村の子だが、前世の記憶があるらしい。
ストーリー展開
主人公が授かったスキルは、テイマーの星なしだった。
主人公アイビーが生まれた村ではスキルが何より重視されており、家族に家から追い出される。
予言者星1を持つ、占い師はその結末を予言しておりが 1人で生きられる術を教える。
その後占い師が死んだことにより、村長がそれをアイビーに押し付け殺そうとするため、アイビーは逃亡し占い師の最後の言葉である王都の隣の街を目指し旅に出る。
森で崩れスライムというレアスライム(発生ではなく些細な衝撃で弾けてしまう脆さから見たことがある人が少ない)とテイマーとして契約を結び、最初の街に到着する。
人々は優しく、身につけたサバイバルスキルでお金を稼ぎ街に溶け込むが、追手が来て再び逃亡。
途中凶悪と言われる魔物と友達になりながら次の街に到着。殺人パーティーに絡まれたりしながらも街の警備隊と仲良くなるが、占い師の言葉通りまた旅に出発。
オークの群れやそれを討伐するための罠にかかりながらも、とある冒険者たちと知り合いになり、そのまま目的のまたは到着。するがその街は人身売買組織の暗躍による危険な町だった。崩れスライムソラが悪人に反応していることに気づいたアイビーは、その力を使うことを街の警備隊に申し出て、一網打尽にする。
全て片付き、冒険者や警備隊に、この街に住まないか?と問われるが、自分のやりたいことを見つけるためまた旅に出ると答え出発する。
cパートはソラとアイビーの出会いの話
感想
総評50点
良かった点
後半のストーリー、オープニングや絵の雰囲気
悪かった点
前半のストーリー(特にアニオリ)、説明不足
レビュー
下げてから上げる、終わりよければ全て良し系作品。
1話前半で今まで大変だった分、今後はいい展開やいい出会いが待っていて、幸せになるストーリーだったらお気に入りもあるかな、と思っていたのだが、そこまでが長い!
まず悪い点から。
まず低予算系あるあるな説明不足。
占い師は主人公が孤独になるということは予言で知っていたが、そのあとなぜ一緒にいてあげなかったのか?(予言で自分が死ぬことがわかっていたとしても、それまで一緒にいることがマイナスにはならない。)
そもそも星なしの意味とその扱い(作品を見ると星1未満と推測できるが。また村の人と旅で訪れる人の認識が違いすぎるが。)さらにそれがわかった後の対応も不明で、忌子とか言うならスキルが分かった段階で追い出すのではなく殺すべきだし、家から追い出し放置した上で占い師が死んだら殺しに行くのは、後半で村の求心力維持のためと明かされるが、村の外まで追手を出して指名手配をする必要がない。
と思ったらこの展開はアニオリだそう。
これにより占い師の言葉により旅に出る、という感じではなく、追手に追われる逃亡劇という感じで、雰囲気がぶち壊しになっている。
さらに、その展開は過去回想で追い討ちとなる。正直1話のふわっとした回想で十分なんだが。どれだけ主人公が可哀想か、というのを強調したいようにしか見えない。こういう展開一番嫌い。
他にもなぜマジックバッグを集めるのか?なぜゴミ拾いをするのか?(序盤はよくわかるがお金を手に入れてからは必要ないのでは?)おとぎ話で話した意味ありげな話は何か?などよく分からない展開が多い。
一つ忘れてた。結局前世ってなんなの?前世の元となる人について一切の説明はなく、勝手に喋るSiriみたいな感じで考えていることについてたまにアドバイスをくれる存在。それによりその世界では考えられない作戦や物質で大成功、という流れなのだが、前世である意味がない。隠しスキル【全能のもの「siri」】とかでよかったのでは?それとも原作ではおともだち的な感じなのだろうか?
正直3話切りしようかと悩んだが、アイビーを応援したいという気持ちがかろうじて勝り、視聴継続。
その後も殺人パーティーに絡まれる話でリタイア寸前になるがギリギリ耐え視聴完了。
この作品アイビーに好意を抱かない人たち以外は悪意を抱いているので、なかなかハッピーな気持ちにならない。
一方でアイビーの成長はもどかしく思いながらもとても良い感じ。特に幼い頃に家を追い出され、ただ生きるのに精一杯で目標とかやりたいこともなく、2つ目の街では人に頼らなかったが、3つ目の町では人に頼り、旅の目的も見つけることができたのは感動。
また、殺人パーティー事件が解決した後の展開は当初期待していた通りの、ちょっとトラブルはあるけど主人公が協力して幸せになって成長していく、というものそのもので大変満足なものだった。
また,最後に明かされた崩れスライムとのテイムの真相と星なしの意味も秀逸。
結論としてラストの流れまではとても良く、設定もしっかりしていそうな気がするのだが、どうにもアニメ制作の際に視聴者が好みそうな方向性を強調したせいで、作品の良さがまっすぐ伝わってこない残念な感じ。