「十二国記(TVアニメ動画)」

総合得点
88.1
感想・評価
1682
棚に入れた
9100
ランキング
130
★★★★☆ 4.0 (1682)
物語
4.3
作画
3.7
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
4.0

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ネタバレ

Mi-24 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

目を背けても問題は無くならない

正しい異世界転生。
現代人(能天気な平和主義者のアホ)が異世界に放り出されたらどうなるか?
中々正確に再現できていたと思う。


「自分達は困っている」
「だから、周りの人達は自分達を助けるのが当たり前」

これが異世界に飛ばされた、主人公の中嶋陽子を含む高校生3人の基本的な考え方。
当然、こんな他人に頼りきった乞食根性では何も上手くいかない。
3人はいつも酷い目に遭うが、これは自業自得だろう。

「他人は無償で援助や保護をしてくれない」
「他人任せでは何も改善しない」
「自力でやる気の無い者は、誰にも相手にされない」

中嶋陽子は、この当たり前の事に気が付いてからやっと事態は好転しだす。
中嶋陽子の内なる自分との戦いや葛藤は、中々見所があった。


この作品の舞台となる異世界。
中国風の異世界が凄く良くできていた。
特に中華思想の再現が凄い!

“皇帝”は神であり絶対の存在。
皇帝以外は全員“愚民(奴隷)”である。
思考能力のない愚民(奴隷)は皇帝(神)の指示に、ただ従えばいい。
皇帝の指示に愚民が疑問を持つことは許されない。

中華の世界には「国を支え、栄えさせる“国民”」はいない。
「自分以外は全員奴隷」とは、他人のものを盗むことしか考えない恐るべき民族だ。

この作品でも、国王となった中嶋陽子や元戦国武将の延王は、“国民”を作るために四苦八苦していた。


それと、中嶋陽子が国王になった後も面白い。
中嶋陽子は政治の知識や経験が全くないのに、補佐役の麒麟も政治が全く出来ず、国が滅茶苦茶になるのが面白い。


このアニメは示唆に富んでいて、全ての話しに意味があり学びがある。名作です。

投稿 : 2024/05/22
閲覧 : 40
サンキュー:

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