ようす さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
夢は、その人の心を深く深く描き出す。
筒井康隆氏による小説「パプリカ」を原作とする、
2006年に公開された作品。
内容は友人から「難しいよ」と聞いていた通り。
だけど最初から最後まで惹きつけられる魅力がありました。
90分ほどの作品です。
● ストーリー
他人の夢を共有できるテクノロジー“DCミニ”。
精神医療総合研究所のセラピスト・千葉敦子(ちば あつこ)は、
DCミニを用いて“パプリカ”として患者の夢に潜り込み、
治療を行っている。
ある日、研究所からDCミニが盗まれた。
そして研究員たちが奇怪な夢で精神を侵されていく。
盗まれたDCミニを探し、謎を解決するため、
パプリカは夢の世界で真相を追う。
どれが夢の世界で、どれが現実世界なのか。
その境目がわかりやすい時もあれば、
わかりにくい時もある。
その妙な感覚が、
DCミニが見せる世界の不安定さやパプリカの曖昧な存在と重なる。
本当の夢のように、ころころと脈絡なく移り変わっていく景色に、
なんだか精神が酔ってしまいそうでしたw
台詞回しや演出は気持ち悪く不気味になされているところもあって、
でも嫌いじゃなくて。
美術館で美術品に接している時のような感覚に近かったです。
ストーリーの大まかなところは理解できるけれど、
細かく理解しようとすると難しかったです。
精神が侵されてしまった時の台詞回しも何と言っているのかよくわからないところが多かったですが、なんだか面白いなと感じられる表現がさすがです。
嫌いではなかったし、観てよかったとも思う作品なのですが、
この世界観に追いつくために頭を使ったからなのか、
なんだか疲れました。笑
● キャラクター
キーとなるのがパプリカ。
DCミニを使う時の敦子の別人格なのですが、
同一人物というより分身のような存在に感じます。
普段は冷静沈着なクールビューティーである敦子と、
無邪気で明るいパプリカ。
でも迷いのない行動力はどちらもかっこいい。
パプリカは夢世界での存在なので、
その行動も自由自在。
型にはまらない動きは予測不能で、
わくわくさせられるところもありました。
DCミニを発明した天才・時田くんはさすがに太りすぎていて、
彼の体形が気になりすぎてセリフが入ってきませんでしたw
エレベーターから出られないってどういうことだw
● 音楽
【 ED「白虎野の娘」/ 平沢進 】
劇中の音楽かっこよかった。
このEDも唯一無二のサウンドですね。
「すごい」とは感じるのですが、
私の好みとは少し違うのがごめんなさい…。
好み抜きの評価ならもっと点数を上げたいところなのですが。
● まとめ
凡人の私にはまだ早い作品だったようだ^^;
すごいということは感じるんだけど、
自分の感性が追い付けていない。笑
ストーリーも、演出も、音楽も。
見てよかったとは思うのですが、
自分の好みからは外れるようです。
すごい作品なのは感じたし、
これが芸術とも思ったし、
まだ見たことがないなら一度観てみてほしいとも思う作品でした。
他の今監督の作品も観てみたいです。