鬼戦車 t89 さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ヤンキーの生態が分からなくなった時代のバトルファンタジーとしてのヤンキー漫画。リアルティの欠如は仕方ないですね。
最終話(13話)まで観ました。2024.07.19
今度は犯罪組織的な奴らとバトルだぜぇ!カチコミじゃ〜!で2期へ続く様です。
街の用心棒、ボウフウリンっぽくなってきました。フワッとした他の不良グループとバトルするより良いかもです。
ただ、悪い組織だと、不良グループ同士のバトルみたいにケンカして仲良し的な妥協点がなさそうです。
職業犯罪組織と戦う場合、コイツらどうするんでしょう?皆殺しにするのかな?それとも上位組織に仲裁でも頼むのかな?
暴力はエスカレートします。最終的には河原にロケットランチャー隠している的な物語になりそうです。
まぁ、無理のある設定の物語は無理のある展開になるのは分かりきっているので、2期にも期待は出来ないですね。
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9話まで観ました。2024.06.02
対抗不良グループとの抗争が終了してみんか仲良しになりました。喧嘩したかいがありました。
結局、ヤンキーという設定が若い男達をバトルさせるためのファンタジーなんですね。ぶっちぎり!?やクローズとかでもそうでしたが、もはや原作者もアニメ制作側もヤンキーの生態を理解していないのでしょう。
以前、ヤンキー三原則を紹介しましたが、ヤンキー及びその周辺の文化というのは、下層階級のモラトリアムの産物でしかありません。
70年代から90年代初頭位までに、日本では全階級出身者の高校全入が達成されましたが、上位高校と下位高校では同じ学生と言えない差があります。
本来なら高等小学校卒程度で社会に出ていた下層階級も高校や中学でモラトリアムを楽しむことが出来る様になりました。
ただ、下位校や底辺出身者には、文化資本が欠如しているので、モラトリアムの代表的な存在の部活とかやっても楽しめないのです。
優れた文化系部活アニメである、響けユーフォニアムの登場人物達は、明らかに進学校の中流階級以上です。
スポーツは下層階級にも門戸を開いてますが、そもそも運動能力が高くないといけません。肉体を鍛えるには努力も必要です。
そこで、文化資本も運動能力も劣る連中相手のヤンキー文化が発達します。この時代、底辺達にも多少の金がトリクルダウンしていたので、改造学生服とかを買えたのです。
かつて、ヤンキー服カタログとかが発行されており、私も実見したことがありましたが、普通の学生服の数倍から十倍の値段で改造学生服を売っており、こんな非生産的な金の使い方をするなんて、ヤンキー達はアホだなと思った覚えがあります。
学校側も、学校に来るなら…と、改造学生服を着てイキっていたヤンキー達を許容していました。部活動等でモラトリアム期を提供出来なかった大人側の罪滅ぼしの面もあったのです。
しかし、日本は2000年代から衰退が明らかになり、下層階級もさらに下層の外国人が流入してくることにより、ヤンキー文化も解体していきます。
新自由主義者にとって、労働者の人種なんてどうでも良く、代替え可能な労働しかしていない下層階級にとっては、顕著に作用します。人間である必要性すらありません。
日本人だけで下層階級集団を構成して暴れるなんてのは、最早ファンタジーです。リアルティを出すなら、本作品も人種ごとの暴力集団を登場させるべきですが、それはマフィア漫画で、ヤンキー三原則に反します。
お手軽にモラトリアムを楽しみたいという下層階級の甘えの産物でしかないヤンキー文化の残滓をアニメ化しても、BL愛好家位にしか刺さらないのは当然と言えます。
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7話まで観ました。2024.05.19
最近も似たようなアニメを観た様な?結論としてヤンキーモノはどれも同じです。それは、ヤンキーをヤンキーたらしめるヤンキー三原則があるからです。
① 下層階級出身のイキった若者(未成年)が主人公
② 学校というモラトリアムが保証されている環境で無いと生息出来ない。
③ 戦略的な行動をしない。
①は言わずもがなです。上流階級は勉強なり、スポーツなりすれば良く、頭の悪い底辺層しか馬鹿同士つるんで非生産的な行為はしません。ヤンキーは下層のクズ共なので、この原則は外せません。
②ヤンキーは学校に属してなければいけません。学校で問題を起こしたり、反抗したりしますが、あくまでスタイルに過ぎません。
学校から放逐されたら単なる無職の犯罪予備軍なので、ヤンキーでイキるためには学校に真面目に通うというジレンマを抱えています。高校なんて義務教育では無いのに、アホですね。
③ヤンキーは、他の勢力と喧嘩はしも、武装したり、体系的に格闘技を習ったり、構成員を兵隊として訓練したりはしません。
だから、ヤンキー漫画は集団戦でも基本的にタイマンです。強いヤンキーがいたら、新選組みたいに必ず3人で襲いかかれば必ず殺せますが、絶対にやりません。
以上、現実のヤンキーはどうだか分かりませんが、漫画やアニメのヤンキーはこの原則を外しません。時々、天下統一に挑むヤンキー漫画もありますが、たいてい上手くいかず、ヤクザやマフィア漫画に進化してしまいます。
実にドメスティックな閉じた環境でしか展開出来ないヤンキー漫画ですが、本アニメも延々とくだらんタイマン勝負を続けるんでしょうね。
街を守るヤンキーは、ヤンキーでは無くマフィアです。武装したり組織を戦闘的に鍛えると鉄血ガンダム路線になるので、タイマンバトルでお茶を濁す…。アニメ化する前に分かんねぇかなぁ…。
若い男が肉弾戦をするのか好きな層にしか刺さらない、特殊性癖アニメですね。