中島野球しようぜ さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
2000年代ダークファンタジー作品屈指の名作、おすすめ度★★★★★
立てよド三流 オレ達とおまえとの格の違いってやつを見せてやる!!!
2000年代ダークファンタジーの金字塔。兄弟の失ったものを取り戻すための旅とを描いており、物語は失うことの悲哀やを人物一人一人の抱える苦悩を描きつつも王道的に仕上がっており、壮大な陰謀を止めるための戦いに身を投じる覚悟や決意が描かれ、見ていて感情移入しやすく面白い。
主人公であるエドとアル、軍の人間であるマスタングといった主要人物だけでなく、出番は少ないながら人柄の良さと悲しき最期で印象を残したヒューズ、迫害をテーマにという立ち位置で描かれた復讐の権化スカーのように、非業の死を遂げる人物から敵役やアンチテーゼ的存在にも肩入れできるような作りで人間ドラマとしての完成度も秀逸。
2000年代のアニメとは思えないほど作画の出来もいい。激しさのある戦闘展開という訳では無いものの迫力は伝わり、鬼気迫る描写も多くシリアスシーンのハラハラ感が凄まじく伝わる。
不満点は2003年版と比較して極端に不快な部分は抑え目になったものの主題歌の印象や声優はあちらに劣るところも少なからずはあった。ただマスタング大佐は個人的に三木眞一郎派です。
物語の暗さや恐ろしさは2003年版の方が上手く描けていた感はあるもののあちらは原作を大きく逸脱してしまいに作者(荒川弘)からも苦言を挺される羽目になった模様。こちらは原作に忠実でてがたさはあるが、2003年版の方が演出的に好みの人からすれば物足りなさはあるかもしれない。