llil さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
青春系として観るならセーフか?
諸事情によりまとめながら(超ネタバレ)書きました感想は一番下です
夏へのトンネル、さよならの出口
主人公 塔野カオル
ヒロイン 花城あんず
田舎に住む高校2年生のカオルと東京からの転校生あんず。
その出会いはカオルの帰路の駅のホームであった。
雨の降る日であったがあんずは傘を持っておらず腰まで垂れる黒髪を濡らしていた。
そんな中電車は遅延、あんずの舌打ちと傘を貸そうという思いから話を持ち掛けるも冷たい反応。(悪口で返されるも抱えている荷物を大切にしている様子を含め善意が勝った為続けて話しかける)
会話の流れからカオルが心配してくれる人などいないという自虐をするもあんずは親がいないという自虐を返す。
カオルの配慮が偽善によるものだと感じていた(話の序盤で発言)為、あんずの親がいないという返しに対し「それは良いね」と返すカオルの様子に建前が無いこと気づき借りることにした。
ここでカオルのコンプレックスがチラつくがあんずの態度に助長された部分もあるだろう。
転校パートでは一人を貫こうとするあんずに対しクラスの女子がちょっかいをかけるも暴力をふるう。(漫画が大切というのが薄く描かれる確信は持てない)
落ち着いた様子が描かれる。(駅パートでもだが描かれない部分が多すぎるのが気がかり)
変わってカオルの父親のヒステリック、カオルは音楽をよく聞いているが(可能な限りずっと異常なほど)それに対するものと母親を殺したというセリフもある(前者を考慮しなければ出産時の死亡の様に感じる言い方)。
掴みかかられとっさに家を出る。
ここから(ウラシマ)「トンネル」(願いが叶う代わりに歳を取る)へと辿り着く。
トンネル内は水が張っており水面には赤々としたもみじ。
道をなすもみじの木と進むたびに増す冷気加え小さな一足の靴。
靴には「カレン」の文字。
ここでの動揺は父親に対したものよりも大きくあった。
再び走り出すもインコが阻む。
死んだはずのインコであった。
ウラシマトンネルとつぶやいてはインコを抱え来た道を走った。
先ほどの父親のヒステリックは妹であるカレンの死に対するものであるとわかる。
帰宅し父親との会話になる。
父親は典型的DVの様子でこの会話から1週間の時間経過を知る。
学校からの帰路再びウラシマトンネルへと赴きカオルはカレンを生き返せるのではと思い至る。
すると、背後からあんずの声がし一緒に引き返した。
トンネルのことを話すとあんずは欲しいものがあるといい信じるそれどころか協力を提案。
この時のあんずは明るい様子であった。
このシーンよりあんずが多く描かれるが出会い以降カオルに対し明るい様子であり学校の描写が少ないため違和感がある。
雑談よりあんずが殴ったのは初めてで悪く思っているが喧嘩を売った方から謝るべきだという。
トンネルの謎を解こうという流れが飛ばし飛ばし描かれるが学校は上手くいっているという描写のみ差し込まれる(二人のシーンが多くなる)。
トンネル内であんずがカオルを見つめる。
メールであんずからの出かけないかという誘いを受ける。
⇒水族館のシーン
あんずから気に入っている(好きとかではないといっている)ということと笑ったところを見たことがないという発言
返しは不敵に笑っている
トンネルを回想してあんずは時が遅くなっているカオルを見て恐怖したという。
その不安によりコミュニケーションをとりたいともいう。
カオルの止めたらいいという発言に対し望みがあるからと止めないと返しカオルもそうであるのではと聞く。
そこから回想する。
カレンはみんなが幸せな世界を夢に見る。
ある日喧嘩をし家を出るが帰ると木から落ち死んでいた。(木に登った理由はカオルがカブトムシを集めたいという発言より)
母親は家を出、父親はこの時からヒステリック
家族が壊れた原因のカレンを生き返らせたい。
突飛なことだと理解していたがあんずは理解を示す。
トンネルによる経過時間を調べた結果をもとに連休を使いトンネル内を走る。
決めた時間のためカオルが制止するも走り続けるあんず。
あんずが望んだものが現れたため手に取り、引き返す。
それは祖父に関する手がかりだという。
朝になっていた(雨も降っていた)ことにカオルが懸念をこぼすとあんずは家へと誘う
家シーン
実家に戻った叔父の家を借りている。
祖父が漫画家であり出会いでの荷物があんずが描いた漫画だとわかる(机の画材等による)。
トンネルでの回収品はあんずの書いたものであった。
出会いの日に出版社へ提出しようと思っていたが自信がないため出せなかった(納得がいっていない)。
あんずは祖父の漫画が好きであったがあんずの両親は祖父も漫画も嫌い。(売れなかった為)
漫画家になりたいというあんずの思いを否定し両親が家を出した。
回収した漫画はあんずが幼少期に書いたもの祖父に褒められ楽しさを知った。
欲しいものは才能だという。
カオルが発言しようとするも遮られカオルも生き返そうなどとしているのではないかといわれる。
あんずに描いたものを見せてくれというが納得がいっていないと返されるもまた漫画が紙切れになるのでは(幼少期と同じように)と返され苛立つ。
漫画で生きた証を残したいというあんずの価値観を示すが一方カオルの妹を生き返らせることへの躊躇のなさ身の振り方が為にあんずは特別と示したことがわかる。(水族館での発言の関連性は図れない)
夏休みを投じてトンネルへ行く(8/2から 夏休みの初めからではない 理由はカレンの命日だから夏祭りシーンより
夏祭りシーン
カオルがふと出かけようと思った
待ち合わせ場所に行くとあんずの方が早く来ていた(水族館での時間ぴったりという発言を矛盾した。)
あんずのなぜ誘ったかという問いに対しいつ戻れるか分からないからと答えた(本意かわからず 水族館の時の逆であるため水族館のさいにあんずがカオルに今回がカオルがあんずに心を向けたという形式的(作品的)な描写ともとれる)
(まとめ 不安感がある中真に仲間意識ができている 欲に飲まれているが不可能を可能にする力 絶対的でないことも不安の一つを煽る
帰ると父親と話す知らぬ女性。
再婚相手だという。
父親に対しどれだけまだ父親という感覚であるかはわからないが、家族に少なくとも妹に固執している為、パニックに陥る。
翌日
あんずから話せないかとメール
カオルは明らかに元気がない
結局あんずは漫画を出し返答があったという(しかし自信はない)
改めあんずが明日トンネルに行くかと問われる
それに対しカオルは延期にしようといいあんずに反論されるもなぜ聞いたかと問い、よわる
(まとめ 以外なのはカオルがついてこないとか言わないよね等の反応がなかったこと
帰路
電車が遅延する
出会いの再現をカオルが始める
(まとめ 上のまとめの続きよりあんずへの依存度が強調された パニックがそこまで悲劇的に描かれてないというのがポイントである 意外とカオルが情緒的
翌日(予定日)
カオルは先に行っていた
昨日のあんずの話を聞いたとき言葉にこそ出さなかったがよかったという反応でありあんずが迷っている様子もうかがえたためという予想ができる
あんずを身を案じているともとれる(実際そのようなセリフもあった。)
結果的にトンネルの本質が失ったものを取り戻すものだというカオルの考えにもよる(確信的ないいようであったが
(重要 トンネル内で時が遅いのであるならば12時間程度ではそこまで距離が離れていないのではという
ハイライト トンネル内シーン
妹と話す中、失ったものを得たが失ったものに気づく、あんずがいつまでも憶え尚、今を生きている為。
過去に捕らわれまた捨てた今(過去)を思った。
感想
関係値が明白にはならないところがやはり惜しい映画という短尺だから仕方ないものの
情緒が現実味のあるもので良かった
DV思考というところがちょい目立ったくらいまぁ悪目立ち
一番問題なのがトンネルの時間感覚カオルを尊重したということで一つ
キャスト的には若干セリフ少なめというかキャラが少なくてよくないと感じるようなことがなかったのがいい
てか音楽って回収してなくね