ぴかちゅう さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
令和のミステリーは断言しない
原作は未読ですがラノベです。一応ミステリーに分類できるのでしょうか。しかし、コナンくんが「真実は常に一つ!」であるのと比べると、猫猫は、「真実はこれこれかもしれません。推測ですが」と歯切れが悪いです。「真実はこれこれかもしれません。知らんけど」ってことですね笑 そういう意味では令和の作品ですw
シリアス展開は基本的に好きなのですが、この作品は、私はコメディ寄りの前半12話のほうが好きでした。後半12話は、んん?というところがちょこちょことあり、しかもそれがわりと本筋で重要なところだったので。具体的には
(1)そもそも壬氏は、猫猫が命令だから従っているのか、本当に好んで後宮にいるのか、ということに悩んでいたはずなのに、猫猫を身請けしちゃったら、壬氏の直接の部下になる分、問題はむしろ悪化しているのでは?
(2)19話のラストシーンである、壬氏が出血している猫猫をお姫様抱っこで運ぶシーン。原作通りなのか、エモいのを狙ったのか分かりませんが、これは違和感が酷かったです。出血してるんですよ。担架で急いで運ぶでしょ。何とろとろ歩いてるんですか。
(3)猫猫の羅漢への視線。こちらも原作の描写がわからないのですが、最終話で明かされた内容からすると、アニメにおけるそれまでの猫猫の羅漢への視線はちょっと違和感を感じました。こういう場合、視聴者が受けていた印象と違う背景が明らかにされたときに、その背景だとしても納得感のある描写になっていないといけないのではないでしょうか。
(4)これは前半後半共通してなのですが、数話前の話に遡って、謎を解き明かすような場面がときどき出てきます。視聴者の私からすると、細かい部分の記憶が薄れた状態で解き明かされることになり、どんなだったかなーと思いながら見る感じになり、微妙でした。ラノベならページを戻りやすいのでしょうが、アニメだと探すの面倒ですし、この辺りも、もう少し工夫があってもよかったかもしれません。
ちなみに、壬氏の猫猫への接し方は、私には重度のシスコンのお兄さんみたいにも見えましたが笑、最終話でキスを期待していた様子からすると、やはり恋愛感情なのでしょうね。
批判的な書き方をしましたが、ストーリーには随所に伏線が張られ、今後の展開も気になりますし、全体的な質が高いのは否定できないので、継続視聴予定ではあります。