しらたま杏仁 さんの感想・評価
2.6
物語 : 1.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
超高級PV・MVといった感じ
世間の評判に推されて放送後に最後まで視聴
演奏シーンなどの要所の演出と音楽・曲は良かった
それはOPや冒頭・前半を見たときの第一印象と最後まであまり変わらず視聴できた
ただシナリオも最後まで酷いままだった
正確には尺とやりたいこと(企画)的に最初から切り捨てられている、もしくはどうにもならなかったのだろう
なのでこの作品はアニメ13話分の尺と予算を贅沢に注ぎ込んだ超高級ガールズバンドPV・MVとしてみるのが妥当で、それなら十分に楽しめるのかなという感じ
フィクション部分の物語やストーリーとしての面白さを期待してはいけない
(制作側としてはそっちよりも延長線上の現実のガールズバンドにストーリー求めてくれと思ってそうだが)
キャラクターは支離滅裂・癇癪持ち。仲間と打ち解けたり、メンバーが増えても変わらず。共感はしにくい。
申し訳程度に最近の若者・モラトリアムが抱えがちな、承認欲求問題やら正解はなくとも間違い・失敗をしたくない精神などのワードを入れ込んでくるが、ワードを付けただけでキャラがそれに対してどう思考し葛藤しているかなどのドラマは描かれずずっと薄い
始終注目を引くことだけを目的としたような挙動ばかりで、その理由や思考が描かれないのを謎に見ていたが、後半も後半で取って付けたように説明されるキャラの過去回想を見るに、やはりバンド企画ありきなのだろう。
最初にキャラの説明や掘り下げをするために単調だったり暗い背景の話なんてダラダラされたら客が離れてしまう。とにかく喚いて耳目を引いて、曲を鳴らして演出しろ!というロジックがみえる
話数を重ねるごとに現実味のないトントン拍子展開も上記を思えば潔いと言えるのかもしれない
下記前述に大先生の手抜き仕事と書いたが、正確には大先生が企画の注文通り狙い通りに当てたストーリーアニメとしては面白みのないシナリオだった
余談だがこっちの作品で企画のためなら他すべてを捨てて現実味も高跳びするような構成を書きながら、長年ファンがついてきたユーフォで原作改変してまで「現実を見ろ」みたいなものを作っていると考えるとなんとも小馬鹿にされているなという呆れた気持ちがわく。
やはり花田十輝大先生はこの先もずっと信用できない茶化し対象としてみていくことにする
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5話まで視聴。
やりたいことは音楽・曲がメインなのねとはっきり分かるくらい曲は良い。
だがその曲の良さに他の要素が大分ついていけてない。
まず主人公の背景や感情の動きや動機に共感できずついていけない。
リアルな思春期人格描写……と括るにも厳しいくらい突飛な行動と癇癪持ちのような感情の上下で行動原理が悪い意味で謎すぎる。
その謎行動がポジティブだったり面白味があればまだ良いが、根暗で陰鬱・陰湿方面でこんなの見せられてもキャラに共感も好意も持てないでしょ…といった感じ。
作画・画作りについては、モロにCG臭いが好みの範囲かと思う。
特別美麗さや目新しさもないが、最近のCGアニメを踏襲したような動きの良さはある。
ただし演出は古く、バタ臭い。
洋CGアニメ感にも見えるが、日本アニメのキャラデザでやられると平成初期…下手したら昭和頃の誇張されたアニメ表現を想起させてただただ臭い。
始終忙しく動かす事を楽しさと考えているのか、行間や間の表現も乏しくキャラの感情をじっくり見せるような演出ができていない。
構成・物語については、今のところ凡庸…というより何も無い。
主人公の行動原理が謎だったり衝動的過ぎるので大目標があまり明確にされておらず乗り切れない。
そりゃ予想としてはバンド組んで何某かの目標に向かって青春しようぜ!って事なんだろうけど、物語としての提示は弱い。
残念ながら大先生の手抜き仕事枠といった所。
キャラは主人公は癇癪持ちの精神異常者。他のキャラはあまり特徴がなく、これといって引き込まれる要素はない。
声優の演技もまぁ歌優先であれば…まぁ許容範囲かと思う。
(演技・キャラの振る舞いと歌唱時の声色が合わないな…とは思うが)
まとめると、曲は良いが外が全体的に雑。
そして雑ながらも流し見しやすいならまだいいが、主人公が癇癪持ちの理解不能行動の持ち主で大なり小なり不快感を感じる点もまた厳しい。
このあと結構大きなカタルシス展開がないとクソアニメとして終わりそう。