四ツ谷ミツル さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
極上作画とアニオリ光る秀作
ほぼぶっ通しで1クール視聴してしまった。今回もしっかり面白かったが、ちょっと惜しい所も散見される。
アニメ派だったがコレ見終わった後原作一気読みしてしまったので、その辺ちょっと混ぜながら感想を書かせて頂く。ご了承願いたい。
まず第一に、今回もちゃんと面白かった。
作画は流石鬼滅の刃、流石ufotable。今回も崩れる所など一つも無い神作画だ。蜜璃ちゃんの女性らしい柔軟性のあるアクションシーンは魔法少女感あって良かったし、あの特徴的な刀が画面一杯に飛び回る様は見応え抜群だ。
ラストの禰󠄀豆子が陽光に焼けるシーンの焼け方や背景など描き込みがとんでも無いし、羽織が破けた炭治郎の後ろ姿がもうカッコ良かった。背中の"滅"の文字が現れた瞬間、炭治郎の芯の強さと逆光演出が相まって痺れた。今回夜のシーンが長かったから、光の演出が特に神がかっていた。
相変わらず小太鼓を叩く音など、和のSEがなんとも小気味良いし、作画や音楽は細部までこだわり抜かれたガチの神である。
声優さんについてはもう全員ピッタリだ。山寺さんなど、まだ引き出しがあるのかと驚愕した。
かなり聞いてきたはずなのに毎回分からない。流石レジェンド声優である。
喜怒哀楽鬼も若手のイケボ声優詰め合わせって感じで良かった。鬼滅の製作陣はキャスティングが上手いなーと感心してしまう。
で、ストーリーについてなのだが、こっちはちょっと言いたいことがある。
ぶっちゃけると、今作はテンポがあまりよろしく無い。
ほぼ一気見した自分がこう思うのだから、毎週きっちり追っていた人には結構ジレったかったのではなかろうか。
玉壺と無一郎の戦いなんか、はよ首切らんかいと思ってしまうくらい水獄鉢→夜戦のくだりが長い。最後らへんの無一郎の煽りは結構良かったものの、玉壺は既出の上限達と比べて喋り方とかかなりねちっこいのでずっとこいつのターンなのは結構虚無りながら見てしまった。
半天狗も首に刃を当てる→切れない!を何回か繰り返すのでちょっと寸止め感がキツい。
あんだけ苦戦した割に憎珀天すげえアッサリ退場するし。
そして今回は伊之助善逸はお休みで代わりに玄弥が共闘するのだが、ちょっと伊之助とキャラ被ってる気がしなくも無いので素直にいつメンでも良かったんじゃないかなぁと思う。
ラストも炭治郎が白目剥いて切りかかるシーンは、迫力はあったが遊郭編と似ているので、もっとアッサリ目でも良かったと思う。
たが、ここはしっかり褒めたいのだがアニオリが素晴らしい。
※以下原作交えて話す。
原作はやはり週刊連載の少年誌なのでテンポ良く話が進んで行くのだが、蜜璃ちゃんと伊黒さんのやり取りが膨らませて描かれていたり、陽光に焼ける禰󠄀豆子と炭治郎をよくあそこまで心ひりつく感動に持っていけたものだと関心してしまった。
ラストで無一郎が気絶してる改変も正直納得だ。起きてたら意地でも駆けつけそうだよな無一郎。
上記のようにじっくり見たかったシーンを広げて豪華なアニメーションで見せてくれるのは素晴らしい。鬼滅の製作陣は"分かってる"人が多いんだろうな。原作が終了した今、アニオリが期待出来る製作陣こそ希望の星である。
色々書きはしたが、次のアニメや原作にしっかりと繋がる秀作と言えるだろう。