蒼い✨️ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
思春期。
【概要】
アニメーション制作:シンエイ動画
2023年4月2日 - 6月18日に放映された、全12話のTVアニメ。
原作は、『週刊少年チャンピオン』で連載されていて、
同じく秋田書店のwebサイトの『マンガクロス』に移籍した漫画作品。
著者は、桜井のりお。
監督は、赤城博昭。
【概要】
『僕は頭がおかしい』
中二病を患っているのか、猟奇的な妄想に取り憑かれがちな中学二年生の少年、
市川京太郎は、クラスメイトで学校一の美少女の山田杏奈にコンプレックスを刺激されているのか、
彼女を殺害する妄想を繰り返しては自己嫌悪していた。
その京太郎が図書室で杏奈に遭遇すると杏奈は思ってたより食いしん坊で、おかしな女だった。
京太郎と杏奈の図書館での二人だけの交流が続き、
『女子はクソ!!!』と日陰者の考えに陥ってた京太郎の心は確実に変わりつつあるのだった。
【感想】
女性漫画家の桜井のりおさんは、小学生教室コメディの「みつどもえ」の作者でもあり、
その前の「子供学級」が、浜岡賢次さんの「元祖!浦安鉄筋家族」の影響が大きくて、
初?のラブコメであるこの漫画を初めて読んだときはこの作者にしては意外だったのですが、
思春期の性欲を描くのが好きな作者らしく、京太郎にも性欲がありますが、
京太郎以外の男子の性欲の描き方が、中学生というよりも小5小6っぽいなと。
連載が続いても特徴的なむっちり作画は残っているのですが、初期の「みつどもえ」っぽさから、
ラブコメ?的な作画の洗練で山田杏奈がどんどん可愛くなっていったとは思いますね。
お話は、市川京太郎の目に映る一人称の世界に終始していまして、
それぞれのキャラクターは彼の感じたままの印象であってモノローグも京太郎のみ。
ヒロインの山田杏奈だって何を考えているかの心の声もなく彼女の仕草や表情で、
京太郎を何を察して何を思ったか?の思春期の一喜一憂を、
視聴者として一緒に考えることができればドキドキして楽しめるのがこのアニメであるかと。
映像の作り方もまるでドラマ撮影のようでもありますし、漫画的な誇張も無くて音楽も大人しめ。
キャラクターそのものを楽しんで欲しいというアニメスタッフの意図が強く感じられます。
キャラクターそのものに魅力を感じられなければ、
もっと賑やかで派手なアニメのほうが好みの人には、
退屈で眠くなってしまう諸刃の剣みたいなもの(BGMが環境音楽っぽいですし)ですが、
恋愛の過程を楽しむものとしては、これはこれで雰囲気に浸りやすいアニメではあると思いました。
アバウトな振る舞いが目立つ杏奈を甲斐甲斐しく?世話をする京太郎が常識的だったり、
可愛い女の子のお相手としてファンからの京太郎への好感度は高いようですね。
京太郎と杏奈の心の距離がぐいぐい詰められている2期のほうが人気あるようですので、
機会があったら、後日に観てみようと思います。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。