yang さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
見た目はハッピーエンドだが、実際はこれ以上悪くなりようがない破局
脚本家さん
「そこに情熱はある?」
脚本家は、前の8話を通して花音とまひるの間に互いに救い合う関係を構築しようとしたが、9話以降、その関係は崩壊した。そもそもその関係は最初から平等ではなかった。まひるが花音から得たものは、前に進むための原動力に過ぎなかった。彼女は花音からの絶対的な信頼を持っていたが、自分自身への信頼を強化することができなかった。そのため、花音の母親が救いの手を差し伸べたとき、迷って、花音を見捨てた。しかし、花音がまひるから得たものは、彼女が世界(その時の彼女にとって、アイドルや母親がその世界だ)から見捨てられたときに得た救済だった。
「私のために絵を描くって言ってくれたのに」
「結局、嘘つき」
「泳げないクラゲなんでしょう」
自分はまひると互いに救い合ったはずなのに、なぜまひるは私を捨てるのか?花音のまひるへの叫びは、二人の間の不平等な関係に気づいた瞬間だ。花音はまひるにほぼ全ての感情を捧げたが、まひるは「私の絵のこと、自分のことをもっとちゃんと好きになりたいから」と言って彼女を見捨てた。そして、花音の叫びを聞いた後、まひるは笑いながら泣いて「あなたの目には私はそんな風に映っているんだね」と言っていた。
Ep10 めいの破れた歌声が花音にJELEEへの期待を再燃させた。これはまひるとはまったく関係がなかった。
Ep11 まひるがキウイに感動し、自分を見直して、本当に好きな作品を描いた。花音はめいの助言を受けて歌詞を見直した――より正確には、まひるとの関係を見直した。
Ep12 花音が失声に陥った。彼女は自己卑下し、内心に生まれた卑屈な感情に呑まれそうになったが、最後に声を取り戻させたのは前のチームメイトの叫びだった。そう、最初に声を上げたのはまひるではなく、花音の過去の負の部分を象徴する前のチームメイトだった。まひるは花音を見捨て、花音もまひるを見捨てた。二人の絆は、前のチームメイトが叫び声を上げた瞬間に完全に消え去った。二人は徹底的に破局した。
卒業に伴い、まひると花音は赤の他人になってもおかしくはない。現実過ぎて、気持ち悪い。でも二人の破局についてはそれほど大きな問題ではない。一番の問題は、この脚本家が強引なハッピーエンドで最後に二人、あるいはJELEEの破局を覆い隠すことで、本当に反吐が出るくらい最悪だ。破局している偽りの絆を示すしか見えない。