「ドラえもん のび太のパラレル西遊記(アニメ映画)」

総合得点
66.4
感想・評価
91
棚に入れた
527
ランキング
2906
★★★★☆ 3.6 (91)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.8
音楽
3.5
キャラ
3.7

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ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ヤア!ボク悟空!

【概要】

アニメーション制作:シンエイ動画
1988年3月12日に公開された91分間の劇場アニメ。
原作は、藤子・F・不二雄が『月刊コロコロコミック』や小学館の学習雑誌にて連載していた、
「ドラえもん」であるが、本作は原作漫画が存在しないアニメ作品。

監督は、芝山努。

【あらすじ】

のび太は「西遊記」の孫悟空になって妖怪のジャイアンとスネ夫を退治する夢を見ていて、
ご機嫌だったが、お釈迦様のドラえもんの手のひらの上で反省を促され、
花果山の岩の下に封じられて500年の禁錮の刑を言い渡された。

のび太は実はクラスの出し物の劇の練習の最中に居眠りをしていて、
三蔵法師役のしずかの声で起こされて、
現実は孫悟空の役はクラスの神童で人格者の出木杉であって、
のび太の役は『助けてくんろー!』が唯一の台詞の村人その1だった。

孫悟空の役をなんとしてもやりたいのび太は、
本物に似ている人が悟空を演じるべきだと主張をするが実在しないと呆れられて、
ムキになってタイムマシンで唐の時代、西暦636年のタクラマカン砂漠に悟空を見に行き、
そこで行倒れていた少年に孫悟空と間違われて、
筋斗雲に乗った眼鏡の自分そっくりの孫悟空を目撃する。

現代に戻って、その話をするが誰にも信じてもらえず、
もし嘘だったら、ドラえもんの道具を使い放題の約束を、
ドラえもんの許可なく勝手にして、
みんなと一緒にタイムマシンで再び7世紀のシルクロードに向かう。
確かに三蔵法師はいたが、お供は孫悟空・猪八戒・沙悟浄ではなくて全員が普通の人間だった。

勝手にされた約束を守りたくないドラえもんのアイデアで、
中に入って仮想世界で遊ぶ未来のゲーム機であるヒーローマシーンのゲームソフトの「西遊記」で、
プレイヤーキャラの孫悟空になったままゲーム機の外に出て、
本物の孫悟空になりすましたのび太だったが、のび太のウッカリで簡単にバレてしまった。

現代に戻って、約束通りにヒーローマシーンで遊ぶジャイアンたちだったが、
ゲームソフトの「西遊記」では敵キャラが1匹も出ずにゲームクリアというおかしなことに。
実は唐の時代にドラえもんがゲーム機を放置していた間に、
孫悟空となったのび太と同じように敵キャラである全ての妖怪キャラがゲーム機から外に出ていて、
そのせいで地球の歴史が大きく変わり、
のび太たち5人以外は全員が妖怪で人間がいない世界になっていた。

改変された歴史で殺されてしまった三蔵法師を守り、世界を支配してしまったゲームの妖怪を回収して、
元の世界に戻すために、またしても7世紀のシルクロードに向かう、のび太たちなのだった。

【感想】

大長編ドラえもんの第9作目。

今作では、藤子・F・不二雄先生は療養生活で仕事を休んでいたので、
コロコロコミックでの原作漫画は存在しなくて、
スタッフとの打ち合わせで作られた作品らしいです。

なので、話のノリがいつもの大長編ドラえもんとちょっと違うような気がします。
シナリオを書いた、もとひら了氏が自分をクラスメイトの小学生役で登場させていて、
結構、台詞が多いですしね。

当時の「ドラゴンボール」の人気にあやかった企画である気もします。
モチーフとなった「西遊記」の史実での玄奘(三蔵法師)の登場で、
学術的な部分とエンタメ部分を折衝させたいのが、
原案・アイデアを担当した、藤子・F・不二雄先生らしさもありますが。

今作品で登場する未来のゲーム機が、もしもプレイヤーがファミコンに入って、
ゲームの世界で遊べたら?当時の子ども目線で楽しいことをしようというアイデア。

スーパーマリオブラザーズのキャラをすげ替えたような3Dゲームを、
ドラえもんが楽しんでる場面があって、
クリアのご褒美にピーチ姫(そのまま)に祝福のキスをされるとか本当にそう。

令和の今となってはそれも安直な気もしますが、
後からはなんとでも言えるということで、言い過ぎても野暮だと思います。

西遊記の世界で、のび太たちを活躍させたいというコラボ的な話だとは思いますが、
コスプレ劇の範疇を出て無くて、子供心をくすぐらせる空想的な広がりがないです。

終盤のピンチで、脈略もなく突如としてドラミが登場して逆転するのですが、
いつもと比べて全体的にシナリオが雑だと思いました。

今回は面白いとは言えない、80年代の映画ドラえもんでは最もつまらないアニメでしたね。

批判してばかりもあれですので、いいところも少しだけ。
改変された世界で妖怪になってしまった、のび太のパパとママの声優さんの、
いつもと同じようでちょっと不気味なトーンの演技が上手かった気がします。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/04/13
閲覧 : 63
サンキュー:

8

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