退会済のユーザー さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観たい
こうして新種のルパンは誕生した
1979年公開:映画館から出た瞬間に『こんなのルパンじゃねえ』と呟いたあの頃
『ルパンは(簡単に)人を殺したりしない』
これが宮崎駿さんのルパン像。
だから映画公開時に放送中だった第2シリーズが大嫌いだったとか。
この映画はそのアンチテーゼとして作られた感じがします。
優しいオジサマ風、悪と戦う正義の味方風。
これが宮崎駿風のルパンです。
この『宮崎ルパン』、この映画だけではなく、
第2シリーズの『死の翼アルバトロス』と『さらば愛しきルパンよ』にも登場します。
『さらば・・・』では偽ルパン(簡単に人を殺すルパン)を登場させる念の入れよう。
宮崎さんは第1シリーズから関わっているので、
『ルパン三世』という作品にそれなりの思い入れがあるのは分かりますが、
同じように第1シリーズから観てきたファンにかなりの戸惑いを感じさせたのも事実です。
それでも宮崎さんのアニメーターとしての実力は桁外れなので、困ったことに作品としては面白い。
そしてやはりストーリーは『ルパン』でなくては成り立たない。
でもこれを『ルパン』とは認めたくない。
『面白かった・・・けど、こんなルパンはありなの?』
何回観てもそんな考えが頭に渦巻く作品です。