「化物語(TVアニメ動画)」

総合得点
92.1
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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

本物の輝き~(文字【化】有り)~

【個人的殿堂入り作品】
この『化物語』とそれに連なる『物語シリーズ』を見る度に、
『本物』と『模倣品』という言葉が頭に浮かんで来てしまう。
私にとっては『化物語』だけが本物で、『物語シリーズ』はその模倣品でしかない。
さてこの模倣品、実に巧妙に本物に【偽】{netabare}(似せ){/netabare}て作ってある。
しかしその映像から受けるインパクトはまるで違う。
劇団イヌカレーが制作から抜けてしまった『偽物語』以降の映像は、
まるで風邪で【猫】{netabare}(寝込){/netabare}んだ時に食べるおかゆのように何となくおいしく感じるが刺激がない。
(物語シリーズ好きという『病』にかかった人にはそれでも十分面白く感じるが、
それ以外の人には全く刺激が足らないということ)
また、プッチーニのオペラ『蝶々夫人』を外国人が演出すると、
登場人物に【傾】{netabare}(歌舞伎){/netabare}役者のような衣装を着せ、動きをさせたりすることがよくあるが、
『化』の様式美だけ【囮】{netabare}(を取り){/netabare}こんだ演出には、
それに似た軽薄さとマンネリズムを感じてしまう。
(工夫を重ね、苦労して作り上げた演出方法から生み出されたものと、
そのテンプレを使い、形だけを真似て簡単に作られたものとでは、
観る側も簡単にその熱量の差を感じ取れるということ)

更にそれとは別に、忍野メメの存在が非常に大きいことも問題だ。
物語シリーズは会話劇である。
それ故に時にはそれが回りくどく、物語の進行の妨げになっているように感じてしまう時がある。
そんな時に忍野メメが登場すると私は救われたような気分になる。
彼は単刀直入で明快なのだ。
それは言葉が少ないという意味ではない。
例え何か【鬼】{netabare}(をに){/netabare}おわすようなことを言っても結局は迷いがなくストレート。
変化球ばかり投げてくるキャラの中では圧倒的なオーラを【花】{netabare}(放){/netabare}つ存在だ。
『偽物語』以降の作品からやたらと話が進まない印象を受けるのは、
話の方向性を迷いなく示してくれた彼の不在による影響もあるのではないだろうか。

さて、新作を見る度に興味を失っていく物語シリーズではあるが、
私の関心が全く【憑】{netabare}(尽き){/netabare}た訳ではない。
むしろ後続の作品群への失望感があるからこそ、『傷物語』への期待が大きくなってきている。
しかるにこの塩漬け状態は一体どういうことなのか?
【傷】{netabare}(気付){/netabare}けばアニメ化発表からもう4年以上経った。
待たせるだけ待たせておいて、
結局は『化物語』の本物の輝きに傷をつけるだけの作品にならないことを切に願う。

【視聴メモ】
ひたぎの話し方は最初と中盤以降では結構違う。
今の一般的なイメージは中盤以降のものだが、改めて聞いてみると初期の頃の方が好きかも。

【各話評価:平均6.40点】
1→15
☆☆☆◎神☆◎神◎◎◎神◎☆☆

【神回】
第5話「まよいマイマイ 其ノ參」
まよいマイマイは会話だけでなく、話としても面白い。

第8話「するがモンキー 其ノ參」
忍野メメは本当にいい味出してるな~。

第12話「つばさキャット 其ノ貮」
戦場ヶ原ひたぎという女の子の魅力が詰まった回で、ひたぎ蕩れには堪らない!

投稿 : 2014/11/08
閲覧 : 167

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