「ゆるキャン△ SEASON3(TVアニメ動画)」

総合得点
71.1
感想・評価
225
棚に入れた
697
ランキング
1424
★★★★☆ 3.7 (225)
物語
3.5
作画
3.6
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:途中で断念した

拭いきれない「コレジャナイ」感…

詳細は公式サイトでも。あるいは1、2期とか、「へやキャン△」とか、そのへんを観ればいいんじゃないすか。

空前のキャンプブームという社会現象を巻き起こした「ゆるキャン△」の3期です。制作はC-Stationからエイトビットに変更となりました。

これだけのヒット作が、ここから制作会社が変わるのは悪手でしかないとは思います。うまく機能することがほとんどない。例外として、「進撃の巨人」がWIT STUDIOからMAPPAに変更したぐらいしか思い当たらないです。

一説によると、監督・制作会社は1、2期と劇場版までの契約だったようで、思いの外ヒットしたので3期が作られることになり、制作スケジュールが合わないとか、そういった理由で変更されたとか。

でまあ、案の定、事前のPVでキャラデザが大きく変わった印象を持ちました。ただ、これは原作のキャラデザに寄せたともいえるわけで、実際1話を観た印象では、むしろ悪くないという気がしました。

ただ、最大の懸念材料はシリーズ構成・脚本のピエール杉浦氏。
アニメを良くご覧になる方なら、あの「くまみこ」の悲劇は覚えておいででしょうね。

余計なことを一切せず、原作に忠実に構成するならかまいませんが、やめてくださいよ、なでしこが闇落ちするとか、野クル部が山梨県民から石を投げられるとか、そういう話にするのは。

それにエイトビットは今期、「転スラ3期」「魔法科高校の劣等生3期」の制作も請け負っているという。クールに3本も4本も請け負って、好結果になったためしがないです。最近だってProject No.9がやらかしたばっかりでしょうが…

実写を取り込んだ背景作画は、違和感しかなかったものの、初回はそこまで破綻したという感じではありませんでした。ただ、やっぱり不安はつきまといます。

さて、どうなることやら。

=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
有り体に言えば、1、2期までの空気感とはまったく違うということ。
それが構成によるものなのか、演出のせいなのか言語化できていないんですけどね。まあ、まだ2話なので、新スタッフがそのへんの“尻尾”を掴ませていない感じ。

確かに、おそらくは原作とかの流れとかもそうなんでしょうけど、なんて言うんだろうな…。1、2期のガシッと掴まれる感じがないというか。

ほんのり感じた違和感は、ちょっと演出が過剰になっているのかなと。それを端的に感じたのが、恵那の家で庭キャンするシーン。千明がソーセージ作る道具持ってきました。それはいいです。で、それを散弾銃に見立てて遊ぶシーン。

1、2期では、ちくわは犬。あくまで犬。なんですが、んーっと、いや確かにバーンてやったらパタッと倒れる芸をする犬はいるけどさ…。で、ゾンビ犬とか、そんなこと今までやってなかったっしょ、ちくわ。

野クルメンも、ふざけるけども、あんなゾンビ的な悪ふざけしなかったよね。そういう過剰な演出、「ゆるキャン△」に要らないですから。

もうひとつは、ん~、これは気のせいなのかなぁ。劇伴が物足りない。「ゆるキャン△」の空気感を作り出してきたのは、絶妙なタイミングで差し込まれるケルト音楽調のBGM。なんていうか、これの使い方が「コレジャナイ」。駅でみんなと別れて一人になったなでしこ。ここのシーンが静寂って、ちょっと違う気がするんですよね…。

これだけのビッグタイトルだけに、ここで制作を引き継ぐというのは非常に困難ではあると思います。それはわかるのですが、なんていうかなぁ。「制作が代わったからには、こちらの色を出したい」というのが丸わかりというか。そして、それが「コレジャナイ」になっちゃっている感じ。

キツい言い方かもですが、普通の日常キャンプアニメに成り下がったかなと。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
えっと、僕ァ「ゆるキャン△」を観てるんであって、静岡の観光番組を観てるわけではないのですが…

なんていうんでしょうねぇ…
もうね、ずっと「こうじゃない。こうじゃないんだよぉ」と思いながら観ています。

まあ、これが初めての「ゆるキャン△」なら、こういうんでもいいんじゃないですかね。でも、秀逸だった1、2期を観た後だと、これはもう「ゆるキャン△のような何か」、という感じが…

やっぱ脚本がなぁ…
いくら一人旅だって、なでしこのモノローグがあんなに多いってことない。
しまリンと綾乃、吊り橋渡りすぎ。逐一、全部を紹介するってことないでしょ。で、結局「あー、吊り橋制覇~」って、そんだけかいっ!

なんていうか、全体的にみれば、随所に「ゆるキャン△」要素があるんだけど、それを凝縮せずに余計な何かで割っていて、それで薄まっちゃっている印象。

なんか違うんだよなぁ…
{/netabare}
=====第4話視聴後、追記です。
{netabare}
「\コンニチワ/」的な表現、乱用するなよ…

てのは些末な問題。
ぶっちゃけて言いましょう。

つまんない!

なんで2話使って、まだキャンプしてねえの?
あのさ、どう考えても構成のバランス悪いでしょ。そんな田代トンネルを逐一通過したよって絵、要ります? 退屈で、めちゃくちゃ30分(正味23分)が長く感じました。

静岡の道の駅ででも流せばいいんじゃないスカ? この放送を。
制作会社…っていうか、京極監督が外れたのは大きいですね。そして、「くまみこ」の脚本家がシリーズ構成に入ったのも…

次で判断します。
まさか「ゆるキャン△」が切るかどうかの瀬戸際にまで落ちるとは思わなかった…
{/netabare}
=====第5話視聴後、追記です。
{netabare}
キャンプ飯の作り方から楽しさ、美味しさ。キャンプ用語の説明。そして、「ゆるキャン△」ならではの、ゆるさがありながらも、ちょっと切なくなる感じ。なでしこと綾乃、旧友との再会からの遠く離れた相手を思う感情。

これこそ「ゆるキャン△」ですよ。

という回を見せてくれて、あれ、こんな脚本もかけるんですね、ピエール…
と思ったら、この回は脚本担当が違う人なんですね。ブラジリィー・アン・山田氏? 2話もこの方が脚本担当だったようです。

ふむ。
前2話がひどいもんだったことを考えると、やっぱり脚本の問題なのかもしれないねぇ。さすが「くまみこ」を台無しにしただけのことはある…
{/netabare}
=====第7話視聴後、追記です。
{netabare}
前回までの、なでしこ・シマりん・綾乃のキャンプがギリギリ許容範囲だったんですが、さすがに我慢の限界。今回のAパートで離脱を決めました。

んーっと、まずもって構成が…
「残り物キャンプ」ってネーミングがもうね。しかも、それの回想だけで話を作ろうとするという。

このスタッフは、なぜ「ゆるキャン△」が社会現象になるほどのヒットをしたのか、まったく理解していないんですね。あのさ、主人公はなでしこ、シマりんではありますが、千明やいぬこたちは「残り物」じゃねえんだよ。それぞれが、それぞれにキャンプを楽しむ。別々の空の下にいても、気持ちは通じ合っているという、そういうのが「いいなぁ」って思われていたわけ。

それに、なんていうか世界観の堅持というのは名作の基本だと思うんですよね。それが、いくら回想だからって、ちくわ(犬)をしゃべらせちゃダメ。意味のわからない大仏が歩く描写。なんだよ、YouTubeで有名なサモエドのはんぺんって。

2期までは、「水曜どうでしょう」は匂わすだけだった。それを、あのジングル(炎がボワってなるやつ)をまんま使うとか。

ギャグとしてもクッソつまらねえノリ。
なでしこに、回想に入ってくんな、とか。飯テロだとごちゃごちゃ言うから、何食ってたかわからんくなって、地元野菜のスープカレーがホットドッグ、おにぎりにメタモルフォーゼ!

このへんで限界。
すっ飛ばしてエンドロールを確認すると、脚本:ピエール…

ああ、やっぱりな。
キャラ作画とか、実写取り込みのどーのとか、問題はそこじゃない。明らかに構成・脚本・演出がダメ。原作がどうか知りませんが、2期までは「ゆるキャン△」の世界観というものを大事にしていた。京極監督は、間違ってもあんな、不気味な大仏が歩くような描写はやらなかったと思います。

大好きだった作品だけに、まさにぶち壊しでした。
{/netabare}
=====第9話視聴後、追記です。
{netabare}
どれ、どんな惨状になっているか見てみるかと、残り物キャンプ編をすっ飛ばして観てみました。

うん。これはこれでいいんですよね。
で、脚本をチェックしたらピエールではなくブラジリィー・アン・山田氏。
なんだろう。この人の担当回は悪くないんですよね。ちゃんと、これまでの「ゆるキャン△」の雰囲気を踏襲しているというか。

まあ、何でもかんでも「\コンニチワ/」的にしゃべらすんじゃねえよ、とは思いますけど。

しまリンのソロキャンの雰囲気、なでしことお姉ちゃんとの雰囲気、静かで穏やかな雰囲気。この雰囲気こそ、僕らが好きだった「ゆるキャン△」の雰囲気。

この人が全編通して脚本だったら、ここまでの落差は感じなかったんじゃないかな…
{/netabare}

投稿 : 2024/05/31
閲覧 : 619
サンキュー:

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