タック二階堂 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
異世界から岐阜にやってきた姫様と側近。
詳細は公式サイトでも。
小学館『ガガガ文庫』より刊行されている、平坂読さん原作ライトノベルのアニメ化作品です。制作はSynergySP、スタジオコメットの共同です。
岐阜市で貧乏探偵を営んでいる鏑矢惣助のところに、空から異世界のお姫様(サラ)が降ってきやしたぜ、親方。
てな感じで、異世界(から)転移モノというお話。
んで、行くアテのないサラが惣助のアパートに居候しながら、探偵業を手伝っていきますよといったコメディのようですね。
構図としては「Lv1魔王とワンルーム勇者」みたいな印象です。あんな感じのドタバタ、ほっこり日常コメディなら、たぶんハズレはなさそう。
んで、サラの後を追って異世界からやってきた側近・リヴィアだが、こちらも行くアテがなく、橋の下でホームレスの鈴木と知り合い、ホームレスの弟子として姫様を探すという感じ。来週の予告では、その美貌と爆乳を活かして、キャバ嬢で金を稼ぐのかな。
面白かったですよ。
初回は好印象です。キャラデザもかわいいし、会話のテンポも悪くない。ちょーっち、サラの順応性が高すぎる気もしますが、この手の話としては「はたらく魔王さま!」ぐらいの面白さになりそうな予感がします。楽しみ。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
や、う~む…
まさに綺羅星が如く多士済々の今期。ですが、まさに本作こそダークホースなのかもしれません。2話でグッと面白さが増した印象。
確かにストーリーとか空気感は、往年のラノベって感じ。
でも、それが心地良いというか、ラノベアニメってこんな感じだよねっていうのをしっかりと見せてきています。
予想外だったのは、リヴィアが一緒に住まないって展開。一瞬で探偵助手をクビになってて草。「クビとは斬首ということでござるか?」www
先を読ませないのは良い作品。
これは面白いです。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
非常に高い構成力・脚本力を感じさせる回だったと思います。
ホームレスとして生活するリヴィアに、怪しい宗教団体の手が伸びます。何の疑いも持たずに相手の総本山に連れて行かれるリヴィア。セミナーと称した洗脳プログラムに参加させられます。
ここで普通なら、リヴィアがすっかり宗教にハマってしまい、主人公たちの元を訪れて…という展開を予想するのですが、リヴィアはサブリミナルを見抜き、宗教団体に恨みを持ち、切腹を諮った男性を治癒して救世主と呼ばれることに。
で、さっさと逃げ出しておしまい。1話完結の話(なのか謎。今後、あの教祖が絡む展開も匂わせ)にまとめるという。
や、お見事でした。この、途中、視聴者に「我々はいったい何を見せられているんだ」と思わせるのが面白い作品の醍醐味。うん、まんまと面白かったですw
ちょっとね、これはダークホース以上の存在感がある作品になりつつありますよ。毎週、視聴が楽しみなんですから。
{/netabare}
=====第4話視聴後、追記です。
{netabare}
なんて表現すればいいのかわからないのですが、本作は実に「歯車が噛み合った」作品という印象です。
原作の面白さを制作スタッフがしっかりと理解して、それをアニメならではの良さに再現している感じ。より良いものにしよう、面白くしようというのが伝わってくる作りです。
今回も、ホームレス女騎士が転売ヤーの仕事を手伝うという話と、プリケツと一緒にサウナで整う話を見事に面白く融合させていました。
まったく話題になっていないのが不思議なくらい面白い作品。今期、ちょっと次元の違う吹奏楽部のアニメを除いては、覇権を争うレベルで高い完成度の作品だと思います。
{/netabare}
=====第7話視聴後、追記です。
{netabare}
ここまで快調に飛ばしてきた感のある本作。ただ、ちょっとこの7話はいただけませんでした。
岐阜PRの側面もあるのは承知していますが、ちょっち無理くり笠松競馬フィーチャーが過ぎましたね。「スゴイテクニシャン」だの「パイオツカイデー」だの、馬名でボケるのはまあいいとして…
ほんのちょーっとだけ話が進展(俺の子供になるか?)しましたが、基本的には岐阜PRの中身のない回。こういうのを差し込まないといけないのが、地域タイアップ系作品の痛し痒しなところですね。結局、「やくならマグカップも」と同じ轍といった感じ。
ま、来週にはホームレス女騎士も出てくるでしょうし、毎打席ホームランというわけにもいかないですから。
{/netabare}
=====第11話視聴後、追記です。
{netabare}
ギャグというか、コメディって合う合わないがありますが、この作品のコメディ要素がバチッとハマるんですよね。たとえば…
今回で言えば、ブレンダが惣助に手作りチョコを渡したいということで、チョコ作りを春花と練習するってエピソードなんですが、始めたのがカカオ豆からのチョコ作りというw
チョコ作りの方向性が明後日のほうに行っとるやないかい!
とまあ、こういうツッコミを入れながら、楽しく観られるんですよね。リヴィアが自分のフィギュアをサラに渡すのに、リアルに再現したとかで陰毛まで再現するというw しかも自分のお毛々でw
まあ、おそらくは若いオタクには寒いボケなのかもしれないですが、おっさんオタクはドハマリしそうな面白さです。まあ、原作者が「はがない」とか「妹さえいればいい。」などの人なので、そういった古臭いコメディはお手の物なのでしょう。
僕的には「はがない」は◎、「妹さえいればいい。」は×だったので、これで氏の作品は2勝1敗と勝ち越しといったところでしょうか。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
まあ正直、「ガールズバンドクライ」で圧巻のライブシーンを見せられたあとなので、ライブシーンのチープさが際立っちゃった感はありますが、そこが主軸の話ではないので問題なし。
けっこう、「まだそのネタを引っ張るのかwww」的な面白さがあるのが、この作品。たとえば、前回やったカカオ豆からチョコを作るという大ボケを今週も引っ張りますしねw リヴィアのパチンコネタも、最終話までやってるしw しかも「海物語」実写を使ってガッツリとタイアップだしw
主要キャラが逮捕されるという前代未聞の展開。
そこでブレンダとつながるのかw
1話から最終話まで、高いレベルで安定して面白かったと思います。作画もしっかりしていたし、キャラ原案・カントク氏(「妹さえいればいい。」「メルヘン・メドヘン」「佐々木とピーちゃん」など。なんとなく似ていますよねキャラの感じが)のキャラが可愛らしく、そこが崩れなかったのは評価が高いですね。
豊作と呼び声の高かった今期でも、上位に食い込むレベルの高い作品でした。この終わらせ方だと、2期も作れそうですよね(銀髪で電動車いすに乗っている少女が何者なのか? とか)。続編制作決定の報を待ちたいと思います。
{/netabare}