タイラーオースティン さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ややSF色が強めかな
劇場作品というよりは、OVAのレベルを出ない感はあるが、毒々しいほどの劇画チックなキャラクター造形は、「ブラック・ジャック」の世界観に対して決して間違ってはいない。
激情的なシーンでことごとく使われる静止画止めに、宝島や昔の「ルパン三世」のTVM版を彷彿させられたが、なるほど監督が同じ人なのか。(これはこれで味があって嫌いではない)
超絶的な世界記録を連発する「超人類」たちが、巨大製薬会社が生み出した新薬の薬害被害者だったというプロットは、突飛ではあるけれど、昨今のドーピングの氾濫などを踏まえると、リアルに感じる部分もあり悪くなかったと思う。
ただし、もう少し後半の展開に「厚み」が欲しかったとも思う。
クライマックスの乗り越え方や、クライマックスそのものがありきたりで軽薄だった。
そのあたりが詰まっていれば、かなり良い映画になったのではないかと思う。