セシウス さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
なろう系少女漫画風ミステリー
原作小説は未読です。また2種類コミカライズされているそうですがどちらも未読です。
古代中国をモチーフにした架空世界で薬師の少女が後宮で働くことになり、持ち前の知識を生かして様々な問題を解決していく姿を描いています。ジャンルとしては日常系ミステリーですかね。人身売買に近い状態で攫われた少女が主人公で、相手役イケメンが宦官という斬新な設定とユニークな世界観に最初は引き込まれます。
ただ見ていくと謎解きは、単に現代の知識があれば解けるようなものばかりだと気づきます。知識の足りない周囲の人々に現代の知識を披露して評価を得る流れはなろう系そのもので結構がっかりします。もちろん主人公は現代日本から転生したわけではなく、幼いころから体をはって実験したり勉強したり、努力の結果知識を身につけているわけですが、ミステリーにひねりがなく知識があればわかる、そしてその知識が視聴者にとって大した知識ではないことでやや失望感を持ってしまう感じですね。
また、{netabare}主人公は実は汚いメイクをしていて本当は美少女だった、とか相手役イケメンは実は宦官ではなく普通の男子だった、{/netabare}などはなんか結局は普通の少女漫画チックな流れでまたまたがっかりします。それでも主人公をはじめ声優さんたちが好演していて日常シーンなどはそこそこ楽しめました。
作画は割と良かったと思います。特殊感のある背景や衣装を丁寧に作画していると思いました。美麗で印象的なシーンも結構多くて良かったと思います。音楽は劇伴は割と中華風、OP/EDは作品からちょっと離れた感じでそれぞれ悪くはなかったです。
比較的力の入った作品だとは思いますが、ストーリーにどこか合わないものを感じました。原作が合わないのかもしれません。特にストーリーに大きな流れを感じないので続編はパスします。ノーマル少女と宦官との恋愛を描いた話だったらかなりおもしろい話になった思うのですが。