よ! さんの感想・評価
3.5
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
多分原作者が天才
早速ですが、作画は酷いです。声優の演技も古臭いです。何故なら2024年現在から数えて22年前に創られた作品なので。画面表示サイズもブラウン管サイズなのがちょっとかわいい。当時の技術力で考えればこんなもんなんだろうなとは思いますが、やはり現代の作画に慣れた目には結構キッツいです。この3年後にエウレカ……やっぱ作画ゴミだわ。
ただ、肝心の物語はすんごいです。話数を重ねる毎にどんどんと面白くなって行き、グイグイと引き込まれます。何この引力。
序盤は正直言って結構イラつきます(笑)イラつきながらもあれこれただ眺めているだけで既に作者の術中にハマってるのがこの作品の凄いとこ。後から、あー、これってそういうもんなんだ、へー、こいつらってそういう生き物なんだ、などと疑問しかなかった景色の実態を知る頃にはどっぷりとハマってる。
世界観が凄い。みんなそう言ってるよね。確かにそうなんだけど、同じ言葉は使いたくなくない?同じ言葉を復唱するだけなら色んな人がレビューする必要性無いじゃん。
この作品の何が凄いかって、この世界の成り立ちの紹介の仕方が上手。空想上の生き物だの、神だの仙人だの、よくよく考えたら出て来るものは全て既存の物ばかりです。大きく違うのは子供の生まれ方と王の決め方だけなんです。
それだけなんです。その「だけ」が天才的発想なんですけどね。
あー、触の穴空いたわー、卵どっか飛んでったわ〜、噂のアレ、あの辺で見かけたらしいよ?んじゃちょっくら捜して来るわ〜、という割と単純な話し。単純な話しは理解しやすい。それが多くの人に愛される理由なんだと思う。でも単純な話しを単純に見せただけじゃそれほど面白いとは思われない。見せる順番が大事。
見せる順番が上手だから、見てるこちらはホウホウ、んで次どうなんの?あーそう来たか、まあそうなるわな、へーそう来るか、んで次どうなんの?で、最終話。続きを見ずにいられない衝動に駆られていつの間にか物語が終わってる、これ名作あるある。
じゃあ、これ名作だよね?って話し。採点項目がこんなんだから点数低いけど、これとんでもない名作です。作画とかの項目、盛って星3だけど、物語は星5点満点中星10点くらいは余裕であります。
このお話し、原作まだ完結してないんだってさ。神作あるあるだよね、作者超遅筆なのって。困るんだよね、こういうの。また完結に不安が残る作品増えちゃったよ。去年、続きの話しが出たらしいよ。右上の国の話しの続きらしいんだけどさ、とりあえず俺、アニメの続きの小説買うわ。
最後に言っとくわ。
こんなの見ない方が良いよ。
続き気になって仕方ない地獄味わうだけだから。