tomledoru さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
大空は何といっても「開放的」で,とてもいいよな。
これは単発の映画です。描かれている世界観は,今,連続物でのアニメでよくある,地下や洞穴(ダンジョン)ものとは対照的なものでしょう。
後者を否定するわけではありませんが,作品が多くなって「メイド・イン・アビス」あたりは今でも好きで興味深く見直すことがあります。しかしながら,世界観は独特の良さがある反面,どうしても狭苦しいという印象は免れません。
鳥のように自由に空を飛びたいと私は思ったことがあります。
飛行機は,もちろん空を飛びますが,しょせんはエンジンを付けた機械の力,動力で空を飛びます。それでは少し興ざめです。宮崎駿監督は飛行機好きで知られていはいますし,私も飛行機は機能美もあって好きです。
それに加えて,風を操って自力で飛ぶのが魅力のグライダーを題材にしたこの映画の良さは,空に広がる風と友達になり,風に乗るという自由を味わうことができるという,とても魅力的に感じるところでしょうか。
グライダーの部活動を持つ大学は,現実でも限られているようですが,もし若返ったら,乗ってみたいなあという気持ちにさせられます。
主人公は大学一年のヒロインですが,よく言えばセンスがいい天才肌なのに,キャラは,ちょっとドジっ子+素直な子で,とても好感と親近感を覚えます。
管理教育で名高い県で小学校から高校まで過ごしましたが,それまでは限られたありきたりの運動部に入るしかありませんでした。しかし,大学に入ったとたん,有り余るジャンルの部活動があり,体がいくつあっても足りないくらい入りたい部活動があったのですが,結局は音楽系の部を選びました。
グライダーに乗る部はありませんでしたが,大学にそれがあったら魅力的だなと思います。視聴者のターゲットは,大人の入り口から上の老若男女を問いませんが,ヒューマンドラマとして見ても起承転結での話の流れがよくできていますので私は皆様にお勧めしています。ファンタジー系のアニメが流行の先端ですが,こんなリアル系のアニメ作品も覧になったらいかがでしょう。
本格的なグライダーに乗る勇気は,年齢的に苦しいかもですが,パラグライダーなら操ってみようかなとも思いました。