てとてと さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
大正和風ファンタジー版シンデレラ?良作なんだろうけど好みから外れる
なろう系の女性向けラブロマンス。
大正時代を舞台に、退魔師?一族の落ちこぼれとして虐げられているヒロインが、名門退魔師当主(イケメン)に見初められて的なシンデレラストーリー。
【良い点】
良い意味でベタな女性向けシンデレラロマンスの王道を、大正ファンタジーでやるコンセプトが結構合っている。
「かくりよの宿飯」とかの、異能イケメン当主に見初められる系だけど、良くも悪くも自己評価低い薄幸系ヒロインは意外と珍しい。
美世の奥ゆかしさや献身など、良くも悪くも大正時代の女性の地位の低さを活かした作劇とキャラ造形で萌える。
作劇とキャラ配置が王道で、正しい意味での悪役令嬢な妹ちゃんとか、こういうのでいいんだよ感ある。
つらい境遇なヒロインが、救ってくれる当主に惹かれていく、自己評価の低さ故に中々進展しないもどかしさも見所だった。
全体のストーリーも、適度に美世の幸せを阻む波乱要素ありそこそこ飽きさせない。
弱弱しいヒロインだった美世が成長し、愛の試練乗り越えていく流れも良く出来ていた。
ヒロインが周囲の助けを得て幸せになっていく流れ。
イケメン当主以上に、メイド長ポジションな老婦人ゆり江さんが面白いキャラで魅力的だった。
当主の姉などの良きキャラの助力で次第に明るくなっていく美世も可愛かった。
ロマンスよりも、女子会トークの方が面白かった。
大正ロマンな作画が綺麗。
声優陣は上田麗奈氏の薄幸ヒロインがかなり良かった他、桑島法子氏のお茶目な老女も。
佐倉綾音氏はイジワル悪役令嬢の方がハマっている。
【悪い点】
良くも悪くも女性向けのベタな作風故か、好みに合わない。
私不幸ですオーラ出しているヒロインが、物語の御都合でシンデレラストーリーな印象が拭えず。
実際不幸だし御都合も悪くはないので難癖に過ぎないと思いたいが、どうにも露骨な印象。
良し悪しだけど、最初にヒロインに片思いしていた負け男子の扱いが雑。
男子視聴者的には彼の方に共感してしまうので。
異能家系に関連するストーリーが今一つ。
そこはヒロインに波乱与える為の舞台装置に過ぎないんだけど、シンデレラに興味薄い視聴者的には気になってしまった。
この方面が微妙なためか、旦那様の同僚たちもモブな印象に。
【総合評価】6~5点
クオリティーは高く、実際人気作品らしいのは納得。
ただし好みには合わんので評価はそこそこ。
好みに合わないのにそこそこ評価できる辺りはかなり良作ぽい。
評価は「良い」