蒼い✨️ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
面白いアニメではあるのですが…。
【概要】
アニメーション制作:A-1 Pictures
2020年4月11日 - 6月27日に放映された全12話 + OVA1話のTVアニメ。
原作は、『週刊ヤングジャンプ』で連載されていた漫画作品。
著者は、赤坂アカ。
監督は、畠山守。
【あらすじ】
日本の政財界の名家の子女が通い、卒業生の多くがそれぞれの分野で活躍している、
伝統ある超名門校の秀知院学園。その生徒会の副会長で二年生の四宮かぐやと、
生徒会長で同じく二年生の白銀御行はお互いに惹かれ合ってあるはずだが、
両者ともにプライドが高く、自分からは好きだと絶対に言いたくない。
どうやって相手に告白させるか?学年一位の御行と二位のかぐやは、
日々、生徒会室で知略を巡らせ合っている。
そして夏休み。生徒会の皆で花火大会に行く約束をして、
生まれて初めて行く花火大会を楽しみにして浮かれるかぐやだったが、
日本を代表する巨大財閥の令嬢であるがためにセキュリティの問題で、
家の許可が降りなかった。同じ年で幼少から一緒に育ってきた侍女の、
早坂愛の協力で屋敷から抜け出したものの花火に間に合わなかったかぐや。
落ち込むかぐやの居場所を計算して見つけ出した御行はタクシーを使い、
生徒会メンバーとともに千葉の木更津の花火大会に直行して、
花火を見せるのに成功!のはずだったが、かぐやはますます御行を好きになってしまい、
彼の横顔から目を離せずに花火を全く見ていなかった。
そして二学期。第67期生徒会の任期切れと次の生徒会長選挙の日程が近づいてきていた。
生徒会長を一年間務めあげて世界中の大学等への理事長推薦を手に入れている御行には、
これ以上に生徒会を続けるメリットが無いのだが、
今の関係を続けていたいかぐやの願いを聞き入れて、
生徒会選挙立候補の申込書を学園に提出する御行なのだった。
【感想】
作者の赤坂アカ氏が自分で言ってることですが、物語が進むと頭脳戦の要素が薄くなるラブコメ作品。
肉親の愛情を知らずに偏った教育で一年前までは人殺しみたいな目つきをしてたヒロイン・かぐやが、
理屈で割り切れない恋愛感情を覚えてしまって人間らしくなっていった後の話が本編ではありますが
好きという感情に流されて脳にエラーが発生しまくっているのを取り繕うかぐやのアホ可愛さを軸に、
古賀葵さんの気の抜けた声と共にあるリアクション芸的なコミカルさが楽しいのがこのアニメ。
(かぐやの本心、十数年抱えている心の闇と彼女の願いはもっと後でわかってきますが)
そして、生徒会選挙を経て新メンバーとして加入した生真面目な伊井野ミコをいじるのに、
コンビ芸人のアンジャッシュの芸風である、やや下ネタがまじりつつもある、
勘違いコントが用いられていることが多いですね。
賑やかで楽しい生徒会と思いつつも、ギャグがパターン化して先が読めるようにもなるのですが、
それは「笑点」みたいにキャラのお約束ギャグとして楽しむのが良いのでしょうか?
表情や演出が派手だったりキャラの奇行が目立ったりもしますが、愛嬌を感じてキャラを楽しむ。
それは生徒会の日々を視聴者として観測し続けて、キャラの精神性への理解を深める。
行動が恋愛脳だったり、頭いいはずなのに頭が良くは見えない行動に笑ったりもするのですが、
ときにはシリアスなエピソードを挟んで彼らの心の善性や、器用と言えないながらも真っ直ぐな部分。
新キャラの伊井野ミコ、そして生徒会会計の石上優の過去話でのそれぞれの青春の傷とも言える話で、
頑張る人をバカにせずに応援しようじゃないかの精神。
これは同じ原作者の【推しの子】でも共通しているのですが、
ファンがそこにシンパシーを感じているからこそ、青臭く作られた物語が心地よく、
カタルシスになっているのではないか?人気作品となるのにもそれなりの理由があると思いました。
個人的には、かぐや様のスマホデビュー回の初撮影の一枚が原作では一ページ丸ごと使ってたのが、
アニメではスマホに写ってる画像として小さく描かれてる上に別のギャグ回のオチに使われていて、
第二シーズンを締めくくる校舎爆発オチも含めての改変の諸々がスベってて不満といえば不満かも。
あくまでもコメディがベースで感動系に寄り過ぎないというスタッフのこだわりで、
こういう構成と大げさな演出で二期を終わらせたのでしょうけどね?
バカバカしいノリが好きな人もいますので、そこもやはり感性の個人差なのでしょうけどね。
これにて、感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。